今オフ、ロサンゼルス・エンジェルスからフリーエージェント（FA）となった大谷翔平。急転直下で浮上したトロント行きの誤報が、思わぬところで波紋を広げている。

　米人気ラジオ『Fox Sports 960 AM』のポッドキャスト番組『The Odd Couple』の人気アナリストであるロブ・パーカー氏は、大谷がトロントを本拠地に置くブルージェイズ入りの噂について質問されると、「正直に言うと…私はショウヘイ・オオタニにブルージェイズでプレーしてほしくない！」と胸中を吐露した。

　パーカー氏は「トロントは素晴らしい国際都市だ」と前置きしたうえで、「トロントが素晴らしいのと同じくらい、私はショウヘイにブルージェイズでプレーしてほしくないんだ！　オオタニには（アメリカの）国境より北に行ってほしくないし、彼が北側でプレーすることは野球界にとって最善ではない！　それはメジャーリーグにとって最悪の悪夢だ！」と一気にまくし立て、日本人スターの流出は米球界にとって最悪なシナリオになると訴えた。
  　同氏の饒舌はまだ止まらない。「（MLBの）テレビ視聴率が得られない別の国でプレーすることになる！　だってカナダだよ！」と冗談を交えながら、「断っておくが、トロントに行くことは良いことではない。オオタニはユニコーンであり、誰もがこの男の行動を見ることができる大きな市場に置いておく必要がある。彼を見れなくなるなんて、どう考えてもおかしいだろ！」と強調。トロント以外で移籍先候補として挙がっているロサンゼルス・ドジャースやサンフランシスコ・ジャイアンツなどを提案した。

　番組の終盤でパーカー氏は「私はカナダが大好きだが、オオタニは過去に私たちが見てきた中で最大のベースボールスターだ。どうかアメリカに留まってくれ！」と懇願。「ショウヘイ、家族のために正しいことをしたいのは理解できるが、メジャーリーグのために何かしてもらえないだろうか？」と語り、米球界のためトロント行きに最後まで反対の意見を発信していた。

　のちに大谷のトロント行きの情報は不確かなデマだったことが判明し、情報をSNSに投稿した米記者が謝罪を表明するなど、日米を含めて大きな混乱を起こした。近日中に決まるとされる偉才の移籍交渉は、どんな結末を迎えるのだろうか。　

構成●THE DIGEST編集部

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