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契約総額7億ドルでも年俸はたった200万ドル!?大谷が提案した前代未聞レベルの「後払い」の詳細が明らかに<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2023.12.12

7億ドルの大半は2034年から10年間にわたって支払われるという。(C)Getty Images

7億ドルの大半は2034年から10年間にわたって支払われるという。(C)Getty Images

 ドジャースと10年7億ドルという前代未聞の超大型契約を交わした大谷翔平。そのうち、「かなりの額」が後払い形式になることはすでに報道されていたが、ついにその内実が明らかになった。

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『ジ・アスレティック』によると、年平均7000万ドルの年俸のうち、実に6800万ドルが後払いで、大谷が契約期間中に手にするのは年間わずか200万ドル。残りは契約期間終了後の2034年から10年間にわたって利息なしで支払われるという。

 契約の一部を後払いにすること自体は、MLBでは決して珍しくはない。だが、全体の97%にも及ぶ額の支払いを後回しにするのは前代未聞だ。

 しかも、これは大谷サイドからの提案だったという。目的はただ一つ。大谷は、自分の超大型契約が足枷になって、チームの補強に制限が生まれる事態だけは避けたかった。つまり、それだけ勝利への渇望が強かったということだろう。

 おそらく大谷は、エンジェルスの状況を教訓にしているのではないだろうか。マイク・トラウト、アンソニー・レンドーンらとの超大型契約を結んだ影響で弱点の投手陣の補強が一向に進まず、大谷自身の年俸が上がった後はその状況にさらに拍車がかかった。結果、在籍6年間で一度もプレーオフに出場できなかったどころか、すべて負け越すという屈辱を味わった。
 どんなに自分(とトラウト)が活躍しても、チームの勝利には一向に結びつかない。そんな状況に甘んじていたからこその今回の提案だったに違いない。最後までエンジェルス残留を予想する関係者も少なくなかったが、彼らは「ヒリヒリした9月を過ごしたい」という大谷の思いを甘く見積もっていたことになる。

 戦力均衡税(ぜいたく税)の計算上では、今回の大谷の新契約は年間4600万ドルになるという。これなら、トラウトやアーロン・ジャッジ(ヤンキース)らと比べても特段高いわけではない。ドジャースのフロントにとってはまさに願ったり叶ったり。

 新天地では、がむしゃらに勝利だけを目指す大谷の姿が見られそうだ。

構成●SLUGGER編集部

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