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「なぜ松井裕樹と契約できなかったのか?」争奪戦に敗れたカーディナルスの専門メディアが、“6つ”の理由を指摘「自分たちは思っているほど…」

THE DIGEST編集部

2023.12.31

パドレスと契約した松井には、カーディナルスも興味を示していた。(C)Getty Images

パドレスと契約した松井には、カーディナルスも興味を示していた。(C)Getty Images

 楽天から海外FA権を行使した松井裕樹が、サンディエゴ・パドレスと5年総額2800万ドルで契約した。松井を巡っては、セントルイス・カーディナルスも正式オファーを提示して獲得に乗り出したものの、結局、契約することはできなかった。

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 そんななか、松井を獲得できなかったカーディナルスの専門メディア『Redbird Rants』が12月29日、「なぜカーディナルスは松井裕樹と契約できなかったのか?」という記事を配信。「チームはリリーバーを必要としており、パドレスと似たような契約を提示することができたはず。平均年俸は560万ドルで予算内に十分に収まる。それでもカーディナルスはマツイと契約できなかった」として、6つの理由を推測した。

 ひとつ目に松井の身長に触れ、「それが獲得に際して懸念材料になった可能性がある」と記した。「マツイは身長174センチで、23年のMLB平均投手の身長188センチから14センチも低い。身長がすべてではないが、怪我のリスクもある」とした。

 ふたつ目には「四球率」を挙げた。「23年の四球率は5.9パーセントだったが、キャリアの四球率10.9パーセント。11パーセントに近いこの数字は無視できないほど重要だ」と懸念材料を示している。
 
 3つ目は、「球団が長期契約を避けた」という推測だ。「どんな救援投手であろうと、5年契約は危険なビジネス。マツイにMLBの経験がなく、球団は過去に長期契約した救援投手(ブレット・セシル)に苦しめられたため、その間違いを繰り返したくないと考えたのかもしれない」と、契約期間の長さがネックになったのかもしれない。

 4つ目は、「自分たちは、思っているほどの影響力や魅力を持っていない可能性がある」とし、カーディナルスに移籍するメリットを示せなかった可能性を示唆。カーディナルスにはラーズ・ヌートバーが所属しているものの、「球団に国際的な影響力や魅力を拡大する意欲がなければ、結局は行き詰まってしまう」と、球団としての課題を指摘している。

 5つ目の理由には、「大きな市場」を挙げた。「これが一番の理由かもしれない。セントルイスは大きな市場でもなければ、東海岸の街ではない。サンディエゴはセントルイスよりも2時間も日本に近く、マツイは日本の家族や友人たちが観戦しやすい時間帯でプレーしたいと考えたのかもしれない。所在地の話になるなら、もう球団の手には負えない。ショウヘイ・オオタニ(大谷翔平)も、ヨシノブ・ヤマモト(山本由伸)も同じ西海岸のロサンゼルス(ドジャース)に移籍した」と、セントルイスよりも日本に近い西海岸のサンディエゴを選択した可能性を指摘している。

 6つ目には、「カーディナルスには別の計画がある」という理由を挙げた。「マツイにMLBの経験がないが、FAとなっているジョーダン・ヒックス(前トロント・ブルージェイズ)、フィル・メイトン、ヘクター・ネリス(いずれも前ヒューストン・アストロズ)といった別候補にはMLBでのプレー実績がある。おそらく球団にはバックアッププランがあり、ファンが当初考えていたほどマツイに熱心でなかったのかもしれない」と、別のリリーバーの補強があることを示した。

 松井は12月中旬にカーディナルスと面談し、セントルイスの球団施設を見学。一時はカーディナル行きが濃厚とも報じられが、最終的にはダルビッシュ有も所属しているパドレスと契約した。

構成●THE DIGEST編集部

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