野球以外のスポーツ界からも衝撃を与えた球界スーパースターのメガ契約。その反響は、いまだ収まらないようだ。

　去る12月14日、大谷翔平がロサンゼルス・ドジャースと10年総額７億ドル（約1015億円）の超大型契約を結び、入団会見を開いた。日米メディアを中心に本拠地ドジャー・スタジアムには報道陣約300人超が集結。真新しい背番号「17」のユニホーム姿に熱い視線が注がれた。

　大谷の晴れ姿は、野球がマイナー競技とされる欧州でも小さくない話題を呼んでいる。

　普段はサッカーが中心のスペイン大衆紙『Marca』は、大谷のドジャース入団会見を異例の特集。「野球界初の７億ドルの男が、初めてドジャーブルーを着た」と報道し、「ショウヘイ・オオタニは、フリーエージェントの選択は難しいものだったが、ドジャースに入団することで、自分の掲げた目標を達成できると考えている」と伝え、異例のページ数を割いて大谷のドジャース入団を報じた。

　他にも、プロスポーツ史上最高額での締結に注目したのはオーストリアの日刊紙『Die Presse』だ。同紙は、ドジャースと巨額契約を結んだ日本人について「世界で最も無名のスーパースターが、メッシらを日陰に追いやった」とセンセーショナルな見出しを打ち、この契約がいかにずば抜けた規模なのかを詳細に伝えている。
  　記事内ではまず、「ショウヘイ・オオタニは、おそらく世界で最も無名のスーパースターだろう」と説明。「ロサンゼルス・ドジャースで活躍する日本人ベースボールプレーヤーの収入額は、リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドでさえ太刀打ちできない」と断言している。

　同メディアはドジャース入団会見で、日米ジャーナリストやカメラマン、30人以上のカメラクルーが海外から来たことを紹介したうえで、「なぜ大騒ぎなのか？　オオタニは地球上で最高の野球選手であるだけでなく、ドジャースとの契約で7億ドルの契約を結んだ人類初のスポーツ選手である」と指摘する。