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「オオタニに偽装」「銀行口座設定を変更」大谷翔平との信頼関係を”悪用”した水原一平氏を米連邦検事が一刀両断「残酷な行為だ」

THE DIGEST編集部

2024.04.12

大谷(右)の元通訳である水原(左)氏の違法賭博問題で同氏が「銀行詐欺罪」の容疑で訴追されることが明らかになった。(C) Getty Images

大谷(右)の元通訳である水原(左)氏の違法賭博問題で同氏が「銀行詐欺罪」の容疑で訴追されることが明らかになった。(C) Getty Images

 底なし沼のような「欲求額」が明らかになった。

 大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)の元通訳である水原一平氏が違法賭博に関与していたとされる問題について、新たな事実が分かった。現地4月11日(日本時間12日)、米連邦検察は水原氏が大谷から1600万ドル(約24億5000万円)にのぼる不正送金を行なっていたとして、同氏を銀行詐欺容疑で訴追したと発表。複数の米メディアが一斉に報じている。
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 ドジャースのあらゆる情報を発信している『Dodgers Nation』は「米連邦検察の調査によると、ショウヘイ・オオタニの元通訳であるイッペイ・ミズハラがオオタニの口座から違法なスポーツブックメーカーに1600万ドル以上を送金したとして詐欺罪で起訴された。カリフォルニア中央地区の連邦検事であるE.マーティン・エストラーダ氏が木曜日に、ロサンゼルスの記者会見で発表した」と詳細に報道。エストラーダ氏によって、当初盗んだとされた450万ドル(約6億8000万円)をはるかに上回る不正送金額が明るみになった。

 調査の結果、水原氏が2018年に大谷の銀行口座開設を手助けしていたことが判明した。同氏が違法ブックメーカーでスポーツ賭博を始めたのは21年頃で、時間が経つにつれてその賭け金はどんどん膨れ上がり、数千万円にのぼることになった。しかも、彼が賭けで得た賞金は大谷の口座ではなく、自分の口座に振り込まれていた。

 大谷の銀行口座の連絡先は、水原氏の電話番号とメールアドレスに紐づくように変更。同氏はその口座にアクセスしたとされている。エストラーダ氏の発表によると、違法ブックメーカーに対し、大谷の口座から1600万ドル以上を盗んでいたことを水原氏は認めており「これらはスポーツ賭博の代金支払いに充てた」と述べたという。
 
 エストラーダ氏は続けて、「我々の調査により、ミズハラはオオタニとの厚い信頼関係から、彼の財務状況について独自のアクセス権を持っていたことが明らかになった。ミズハラは、その関係を利用した」と言うと、「残酷な行為だ」と違法賭博に手を染めた水原氏を一刀両断した。

 さらに、同氏の悪質な手口はこれだけではない。銀行が取引を確認するために電話をかけてきた際、「ミズハラはオオタニになりすました」と衝撃の事実を報告。大谷と偽って銀行員をだまして、大谷の銀行口座から違法賭博関係者への電信送金を承認させた録音データが複数見つかった。

 多くの報道陣を前にして、エストラーダ氏は毅然とした態度で「ひとつ、この点だけは強調しておきたい。オオタニはこの事件の被害者である。彼が1600万ドル以上の送金を承認した証拠はありません」と断言。「我々は訴状の中で、ミズハラが大規模な詐欺行為を働いたと主張している」として、今後も引き続き調査を進めていくという。

 球界のみならず、世界中に波紋を広げた元通訳の一大スキャンダル。米ロサンゼルスの連邦地裁は、水原氏が日本時間13日に同地裁に出廷する見通しを明らかにしており、法廷でのやり取りなどが注目されている。

構成●THE DIGEST編集部

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