米誌『Sports Illustrated』のネルソン・エスピナル記者は現地５月10日、大谷翔平の代理人を務めるネズ・バレロ氏が過去を回想したコメントを使って記事を作成した。「大谷はエンジェルスとの契約を後悔していのか？」と見出しを打ち、このような文章で記事を始めた。

「元ロサンゼルス・エンジェルスのスーパースター、大谷はライバル球団に移籍する前の数年間、アナハイムでプレーした。もう一度過去に戻ってやり直せる機会があったとしても同じ選択をするだろう」

　大谷は2017年12月９日にエンジェルスと契約合意。18年から23年までプレーし、二刀流選手として新人王（18年）や２度のリーグMVP（21年、23年）に輝いている。

　エスピナル記者は大谷のエンジェルス入団時を思い返し、「18年のスタートは控えめに言って不安定なものだった。オープン戦で苦戦してマイナーリーグに降格するのではないかと多くの人が思っていた。二刀流スタイルの実験が成功するかどうか、またエンジェルスが大谷に野手のポジションを選択するよう促す必要があるのか、いくつもの疑問点も浮上した」と記した。

　それでもエンジェルスは大谷の二刀流を支持。投打両方のプレーを継続させた。「この時のエンジェルスの判断は称賛に値する」と振り返ったエスピナル記者は、バレロ代理人のコメントを紹介。バレロ代理人は「あの時に戻ってやり直すとしても、同じ選択をしただろう。もう一度、移籍先にエンジェルスを選ぶはずだ。あのチーム、マイク・ソーシア監督、そして取り巻く環境が、まさに理想の場所、最適なチームだった」と語った。

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  「エンジェルスは彼にチャンスを与え、二刀流スタイルを支持し続けた。確かに最初の春のキャンプは厳しい時間だったかもしれない。それでもエンジェルスは彼にとって理想的だった」

　バレロ代理人がこう説明したように、大谷のエンジェルスへの移籍は功を奏した。エスピナル記者も「優勝を狙うロサンゼルス・ドジャースのようなチームではなく、周囲の厳しい視線がない環境だからこそ成長できたのだ。そして大谷は23年12月９日に契約合意したドジャースでキャリアを終える予定だが、彼の前例のない物語において、エンジェルスでのストーリーは重要な一章を占めるだろう」と二刀流を認めたエンジェルスが、大谷にとってかけがえのない存在になっていると強調した。

構成●THE DIGEST編集部

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