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センターは何と147メートル! 伝説の名球場「ポロ・グラウンズ」がニューヨークに復活、“史上最高の名プレー”再現に期待<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2025.05.29

1923年、ワールドシリーズが行われた際のポロ・グラウンズの様子。かなり外野が広大なのが分かる。(C)Getty Images

1923年、ワールドシリーズが行われた際のポロ・グラウンズの様子。かなり外野が広大なのが分かる。(C)Getty Images

 現地5月27日、MLBはかつてニューヨークにあった伝説の球場ポロ・グラウンズを“復活”させることを発表した。

 ポロ・グラウンズは1891年にマンハッタン北部に開場。その名の通り、もともとはポロ競技(馬に乗って行うホッケーのようなスポーツ)のための施設として建設されたこともあり、センターまで約147メートル、左中間・右中間は135メートル超と桁外れの広さを誇る球場だった。

 1883年から1957年まではニューヨーク時代のジャイアンツの本拠地であり、ヤンキースやメッツも一時間借りしていたことがある。また、NFLやサッカー、ボクシングなどの会場としても使われていたが、64年に取り壊されている。

 今回、新たに建設されるのはブロンクスの北東に位置するペラム・ベイ・パークという場所で、2027年のシーズンまでに完成する予定。その後は毎年1回、『フィールド・オブ・ドリームス・ゲーム』のようなスペシャルイベントの舞台になるという。
 ポロ・グラウンズ最大の名場面と言えば、何と言ってもウィリー・メイズの“ザ・キャッチ”に尽きる。54年、ジャイアンツ対インディアンス(現ガーディアンズ)のワールドシリーズ第1戦、2対2の同点で迎えた8回、無死一、二塁のピンチで広大なセンターに放たれた大飛球を、メイズは背走したままフェンス近くで肩越しに捕球。その後、延長戦の末に勝利を収めたジャイアンツは、そのまま4連勝で世界一となった。このメイズの“ザ・キャッチ”は、「史上最高のファインプレー」として、今も語り継がれている。

 想像してみてほしい。現役最高峰の外野守備と俊足を備えるピート・クロウ=アームストロング(カブス)が新たに復活するポロ・グラウンズで、メイズと同じようなファインプレーを披露する姿を。センター147メートルという球場がどれだけ広いか、現代の我々には想像もつかない。何しろ、現存する本拠地球場で最も外野が深いフェンウェイ・パークでさえ、最深部は128メートル。それより20メートル近くも奥にあるのだ。

 そんな球場が現代に復活し、好守自慢の現役メジャーリーガーが“ザ・キャッチ”の再現に挑む――今から楽しみで仕方がない。

構成●SLUGGER編集部

【動画】今も残るメイズの“ザ・キャッチ”の映像。この舞台となったのがポロ・グラウンズだ
 
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