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“魔改造工場”の新プロジェクトがスタート? ドジャースが不振でマイナー降格中の元オールスター守護神を緊急補強<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2025.05.30

ドジャースが緊急補強したディアズ。顔も投球フォームもメッツに所属する兄エドウィンにそっくりだ。(C)Getty Images

ドジャースが緊急補強したディアズ。顔も投球フォームもメッツに所属する兄エドウィンにそっくりだ。(C)Getty Images

 5月29日(現地)、ドジャースはレッズとのトレードで救援右腕のアレクシス・ディアズを獲得したことを発表した。

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 ディアズはプエルトリコ出身の29歳。22年4月8日にメジャーデビューを果たすと、いきなり59試合に登板して10セーブ、防御率1.84の好成績を記録して新人王投票5位に入ると、翌年は37セーブを挙げてオールスターにも選ばれている。

 一方、ドジャースは投手陣だけで実に14人が故障リスト入りと“野戦病院”化。ブルペンもブレイク・トライネン、エバン・フィリップス、マイケル・コーペック、カービー・イェーツと主力が戦列を離れている上に、抑えのタナー・スコットがここ最近は炎上続きという状況だった。

 それだけに、ディアズを救世主として期待したいところだが、そう簡単な話でもない。実は今季の彼は開幕から大不振で、5月1日から3Aでの調整が続いているのだ。

 4シームとスライダーの2球種のみで勝負するディアズは、良くも悪くも荒れ球が大きな特徴。与四球率はオールスターに選出された23年ですら4.81で昨季は4.95、今季にいたっては7.50にまで跳ね上がっている。そこに、今季は4シームの球速も大きく低下してしまっており、3Aでも13.2回で12与四球、防御率4.61と苦しんでいる。つまり、ドジャースでも“即戦力”としては考えにくい。
 そこで期待されるのが、ドジャースが誇る優秀なデータ分析班/コーチ陣の手腕だ。

 よく知られているように、ドジャースは動作解析や最新データ分析などを活用して投手を再生させる“魔改造工場”として名を馳せている。まったくの三流投手だったフィリップスがドジャース入団後、一流クローザーにのし上がったのはあまりにも有名な話だし、コーペックも昨夏のドジャース加入をきっかけに“覚醒”した。

 ディアズの兄エドウィンはメッツのクローザー。まだ気が早いが、“魔改造工場”の力を借りて本来の力を取り戻し、プレーオフの大舞台で兄と対決する――それがディアズにとって最高のシナリオだろう。

構成●SLUGGER編集部

 

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