レブロン・ジェームズ（ロサンゼルス・レイカーズ）は“神様”マイケル・ジョーダン（元シカゴ・ブルズほか）とともに、“史上最高の選手（GOAT）”の代表格として議論されるスーパースターだ。

　しかし、優勝回数はジョーダンに２回及ばない上で、回数で肩を並べたとしても同じ評価を得るのは難しいだろうと、元NBA選手のギルバート・アリナス（元ワシントン・ウィザーズほか）は持論を展開している。

　1984年のドラフト３位でブルズから指名を受けてNBA入りしたジョーダンは、初年度からエースの座に就いて平均28.2点をあげ、1986年のプレーオフ１回戦ではラリー・バード擁する強豪ボストン・セルティックス相手に１試合63得点をマーク。1986−87シーズンからは７年連続で得点王のタイトルを手にし、1991～93年にはスコッティ・ピッペンとのゴールデンコンビでリーグ３連覇を成し遂げた。
  　最初の現役引退を経て、1995年３月に電撃復帰。1996～98年にはピッペン、デニス・ロッドマンとの三銃士で再び３連覇を達成した。その後、2001～03年にはワシントン・ウィザーズで２度目の現役復帰を果たし、歴代トップのキャリア平均30.1点、NBA歴代５位の通算３万2292点を記録した。

　それに対し、2003年のドラフト全体１位指名でNBA入りしたレブロンは、これまでクリーブランド・キャバリアーズ、マイアミ・ヒート、レイカーズに在籍。今季でリーグ史上最長となる23年目を迎え、通算出場試合数は歴代２位の1570試合、同１位の４万2316得点をはじめ、同４位の１万1645アシスト、同25位の１万1779リバウンド、リーグ優勝とシーズンMVP各４回、五輪金メダル３回など、輝かしい実績を誇る。

　２人を比較する上では、ファイナルの戦績もよく議論の材料となる。６戦無敗でいずれもMVPに選ばれたジョーダンに対し、レブロンは通算10度のファイナルで４勝６敗。ただ、ヒート（2012、13年）、キャブズ（2016年）、レイカーズ（2020年）と３チームで頂点に立ち、いずれもファイナルMVPに輝いた実績も評価されて然るべきだ。