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NBA

エンビードの“支配的”な活躍に同僚ベバリーも驚嘆「1人の選手として史上最高のシーズンになるだろう」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.01.05

今季は7試合の欠場こそあるものの、3年連続の得点王に向け快走中のエンビード。昨季に続くMVPの有力候補だ。(C)Getty Images

今季は7試合の欠場こそあるものの、3年連続の得点王に向け快走中のエンビード。昨季に続くMVPの有力候補だ。(C)Getty Images

 現地時間1月2日、フィラデルフィア・セブンティシクサーズのジョエル・エンビードが、シカゴ・ブルズ戦で右足首捻挫から5試合ぶりに復帰。31得点、15リバウンド、10アシストのトリプルダブルをマークし、110-97の勝利へと導いた。

 年末に4試合を欠場したエンビードだが、自身通算7度目のトリプルダブルを達成して華麗に復活を遂げた。出場したゲームでは現在15試合連続で30得点超え、14試合連続で30得点+10リバウンド以上と猛威を振るっている。

 2年連続で得点王に君臨している29歳のビッグマンは、今季もリーグトップかつキャリアハイの平均34.8点に11.8リバウンド、6.2アシスト、1.15スティール、1.96ブロックという驚異的なスタッツを残しており、シクサーズもここまで23勝10敗(勝率69.7%)でイースタン・カンファレンス3位という好位置にいる。

 とりわけ目を見張るのが、53.9%という数字が示すフィールドゴール成功率の高さだ。主戦場のゴール近辺では74.5%(102/137)を誇り、ミッドレンジからも52.3%(69/132)、3ポイントライン内側のロングレンジからも53.4%(47/88)と、高確率でネットを揺らしている。

 今季からシクサーズでプレーするベテランガードのパトリック・ベバリーは、4日に公開された自身のポッドキャスト番組『Pat Bev Pod』で、チームの大黒柱を絶賛した。
 
「もし彼がこの調子でシーズンを終えたら、1人の選手として史上最高のシーズンになるだろうな。リーグでベストなビッグマンというだけじゃない。世界中で見てもベストな選手になるってことだ。アイツはもう自分だけの世界にいるんだ…それはもう彼とあの男(マイケル・ジョーダン)にしかないようなものだと思うね。彼は今、バスケットボール界で最も支配的な選手であり、ほかとはかけ離れている」

 今季26試合に出場しているエンビードは、平均34.1分のプレータイムで34.8点を記録。24秒のショットクロックが導入された1954-55シーズン以降、シーズン最初の25戦を終えた時点で、平均1.0分間で1.0点以上のペースで得点を稼いだのはウィルト・チェンバレン(フィラデルフィア・ウォリアーズ)、ジェームズ・ハーデン(当時ヒューストン・ロケッツ/現ロサンゼルス・クリッパーズ)、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)に次いでNBA史上わずか4人目の快挙だ。

 さらにシーズン最初の25戦のうち、20試合で30得点以上を記録したのは1986-87シーズンのジョーダン(ブルズ)以来初。またその期間に850得点、250リバウンド、150アシストをクリアしたのは今季のエンビードのみというのだから驚きだ。

 1965-66シーズンにチェンバレンが残したフランチャイズ記録(平均33.5点)の更新もかかる今シーズン。全盛期を迎える怪物ビッグマンの躍動から目が離せない。

文●秋山裕之(フリーライター)
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