専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

怪物ウェンバンヤマはメディア受けも抜群!閲覧数急増の地元紙が明かす“ウェンビー効果”による喜びと苦悩<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.04.22

“ウェンビー効果”は地元紙にも大きく波及している。(C)Getty Images

“ウェンビー効果”は地元紙にも大きく波及している。(C)Getty Images

 レギュラーシーズンが終了し、プレーオフに進めなかったチームは一息ついている頃だろう。そしてそれは、球団の動きを常にフォローしている地元メディアにとっても同じだ。

 特に超大型新人ヴィクター・ウェンバンヤマが入団したサンアントニオ・スパーズの地元紙『San Antonio Express-News』(サンアントニオ・エクスプレスニュース)は今季、全米で最も目まぐるしい時を過ごしたに違いない。

 ウェンバンヤマの母国フランスを代表するスポーツメディアの『レキップ』が、同業の彼らに取材したところによると、サンアントニオ・エクスプレスニュースはこれまで、ウェンバンヤマに関する記事をおよそ500本も掲載したという。

 実際に注目度は高く、ドラフトのあった昨年6月から、スパーズ関連の記事の閲覧数は60%も増加しているというから、発信のしがいもあるというものだ。スポーツ欄のボリュームが厚い日曜版は、この出版不況にしては異例の毎週7万部を売り上げているという。
 
 ティム・ダンカン、マヌ・ジノビリ、トニー・パーカーらを擁して栄光を極めていた2000年代からスパーズを追っている担当記者たちにとって、近年の不調は、ニュースを発信する側としても厳しい期間だったというが、そんななかでのこのスーパールーキーの入団は「天変地異が起こったような気分だった。と同時に、これから山のような仕事が待っているぞと確信した(笑)」と記者の1人がコメントしている。

 しかし、読者がウェンバンヤマのニュースに夢中になったのは、彼が単に毎試合、チームハイの得点をゲットしたり、豪快なブロックをかましているからだけではないらしい。

「ウェンバンヤマはバスケットボールだけでなく、その若さや、様々な文化に精通した一面、そして人柄で瞬く間に読者を魅了してしまった。人々は彼がどんな服を着て、何を食べているのかといった彼の在り方そのものにまで興味を持つようになったんだ」

 サンアントニオ・エクスプレスニュース紙ではそれまで3人の記者がスパーズを担当していたそうだが、ウェンバンヤマのライフスタイル関連の話題を扱うために4人目を加えたとのこと。
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号