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NBA

「アルよりも優勝に値する選手なんていない」17年目、38歳で悲願達成のホーフォードを同僚が祝福「彼はすべてが最高」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.06.19

プレーオフでスターたちに何度も跳ね返されてきたホーフォードだが、キャリア17年目でついにNBAの頂点に立った。(C)Getty Images

プレーオフでスターたちに何度も跳ね返されてきたホーフォードだが、キャリア17年目でついにNBAの頂点に立った。(C)Getty Images

 6月17日(日本時間18日)、ボストン・セルティックスはダラス・マーベリックスとのNBAファイナル第5戦に106-88で勝利し、シリーズ4勝1敗で2023-24シーズンのチャンピオンの座に就いた。

 チームにとっては2008年以来、NBA最多となる通算18度目のチャンピオンシップ獲得。レギュラーシーズンをリーグベストの64勝18敗(勝率78.0%)で終えた名門は、プレーオフでも16勝3敗(勝率84.2%)と驚異的な強さで頂点まで駆け上がった。

 ファイナルMVPに選ばれたジェイレン・ブラウン、生え抜きエースのジェイソン・テイタムの2枚看板をはじめ、昨夏に加入したクリスタプス・ポルジンギス、2022年のファイナルを経験しているデリック・ホワイト、ペイトン・プリチャード、サム・ハウザーにとっては初優勝となる。

 そして忘れてはならないのがアル・ホーフォードだろう。キャリア17年目、6月3日に38歳を迎えた大ベテランは、ドミニカ共和国出身選手として史上初のNBAチャンピオンに。

「アルよりも優勝に値する選手なんていない。彼はコート上のリーダー、それにコート外でも素晴らしかった。(チームの)メンターとなってくれた。人生について話したり、家族へ最高のアドバイスを送ってくれるんだ」

 長年ホ―フォードと一緒にプレーしてきたブラウンはそう語り、2021年以来2度目の優勝を果たしたホリデーもこう祝福していた。

「アルはリーダーであり、オフコートでは父親でもある。彼はすべてが最高で、素晴らしい人間性の持ち主なんだ。彼がリングを手にすることができて本当に嬉しいよ」
 
 2007年のドラフト1巡目3位でアトランタ・ホークスから指名されてNBA入りしたホーフォードはルーキーシーズンから先発を務め、3年目にはオールスターに出場。セルティックスには2016-17シーズンから2018-19シーズンまで在籍した。

 2019年夏に完全FA(フリーエージェント)となるとフィラデルフィア・セブンティシクサーズと契約を結んだが、翌年の12月にオクラホマシティ・サンダーへトレード。しかし再建中のチームではローテーション外に。事実上の解雇を言い渡されるなか、地道に練習を重ねてきた。

 そして2021年夏のトレードでセルティックスに3シーズンぶりに帰還すると、“ストレッチ5”へ転向。今季はポルジンギス加入でベンチスタートとなったが、3ポイント成功率は昨季の44.6%に続いて2年連続の4割超え(41.9%)をマークした。

 そんなホーフォードが、2016年夏のFA戦線でセルティックスとのミーティングを行なった際に当時ゼネラルマネージャー(GM)だったダニー・エインジの言葉を明かした。

「ダニー・エインジがあのミーティングで僕に言ってくれたことが頭から離れなかった。彼は『君は多くのチームでチャンピオンシップを勝ち獲ることができるだろう。だがボストンで優勝することに勝るものはない。セルティックで勝つことはこの上ないものなんだ』と言っていた。あのミーティングから、そのことがずっと残っていた。そこで僕は最高の選手になろうと努力してきたんだ」

 プレーオフ出場186試合は歴代14位、現役ではレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)の287試合に次いで2位にランクしていたホーフォードにとって、今回の優勝は格別なものとなったに違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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