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パリ五輪

強化試合でチーム最多得点!本命アメリカを率いる39歳レブロンが決戦へ意気込み「次世代の選手たちへ刺激を与え続ける素晴らしい機会」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.07.27

自身としては3大会ぶり4度目の五輪出場となるレブロン。大会5連覇を目指すアメリカの大黒柱だ。(C)Getty Images

自身としては3大会ぶり4度目の五輪出場となるレブロン。大会5連覇を目指すアメリカの大黒柱だ。(C)Getty Images

 パリオリンピック前のエキシビションマッチを全勝で終えたアメリカ代表は、大会5連覇をかけて現地28日から始まる予選ラウンドへ臨む。

 アメリカは7月10日から22日にかけて、5試合の強化試合を実施。2戦目のオーストラリア戦は後半に猛追され、4戦目の南スーダン、5戦目のドイツとの試合はどちらが勝利してもおかしくない展開になった。それでも、南スーダンには101-100、ドイツも92-88で撃破して無敗をキープ。勝利へ導いたのは、最年長39歳のレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)だった。

「毎日が充実している。愛するゲームができて幸せだ。俺は健康だし、家族も健康でいられるから、バスケットボールの試合はボーナスのようなものさ」

 22日のドイツ戦後にそう口にしたレブロンは、南スーダン戦では決勝のレイアップ、ドイツ戦でも試合終盤に圧巻のスコアリングショーを披露。これにはドイツのゴードン・ハーバートHC(ヘッドコーチ)も「我々は第3クォーターに最高のテンポでベストなバスケットボールをしていたと思った。だが、レブロン・ジェームズが終盤にいくつかの素晴らしいプレーを決めたんだ」と称えた。

 僅差の試合を経験したことに、レブロンは「ドイツという最高のチームにテストされたんだ。相手は昨年のワールドチャンピオンだから、俺たちにとって良いテストになったし、冷静さを保ちつつ粘り強く戦い、そして勝つことができて嬉しいね」と好感触を得ていた。
 
 グループCのアメリカは予選ラウンドでセルビア、南スーダン、プエルトリコと戦う。各媒体のパワーランキングでいずれもトップにランクされるなど、チームUSAは今大会の金メダル候補筆頭と言って間違いないだろう。

 ケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)が初戦のセルビア戦から出場できるのかは気がかりだが、チームにはステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)やジョエル・エンビード(フィラデルフィア・76ers)、ジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)、アンソニー・エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)などNBAのオールスター選手が揃っており、戦力不足に陥る心配はない。

 ただ、予選ラウンドを突破したあとの決勝トーナメントからは一発勝負になるため、相手に主導権を握られる展開があっても、最終的には勝ち切らなければならない。

 そのカギを握る選手の1人はやはりレブロン。強化試合でクラッチタイムに躍動した“キング”の影響力は健在で、25日に『FIBA』へ公開された大会MVP候補でもセルビアのニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)を抑えてトップに立っている。

 開会式でアメリカ選手団の旗手も務めた男は「このチームの何人かはオリンピックに出場したことがない。だから彼らにはこの大会の瞬間すべてを見届けてほしいね。俺にとっても、次世代の選手たちへ刺激を与え続ける素晴らしい機会なんだ」とコメント。

 強化試合5戦でいずれもチーム最多の73得点、19アシスト、フィールドゴール成功率62%を叩き出した最年長が、豪華戦力を誇るアメリカ代表のリーダーとして“ドリームチーム”を引っ張っていく。

文●秋山裕之(フリーライター)

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