現役時代にディフェンスのスペシャリストとして名を馳せ、2004年にはデトロイト・ピストンズの一員としてリーグ優勝に貢献したテイショーン・プリンス。14年のNBAキャリアのハイライトのひとつとも言える“伝説のブロック”について、20年の月日を経て振り返っている。
プリンスは2002年のドラフト全体23位指名でケンタッキー大からピストンズに入団。2年目の2003-04シーズンにレギュラーの座を掴み、82試合にフル出場(先発80試合)して平均10.3点、4.8リバウンド、2.3アシストをマークするとともに、チームの14年ぶりとなるリーグ優勝に貢献した。
翌2004-05シーズンからは4年連続でオールディフェンシブ2ndチームに選出。リーグ指折りの守備職人として地位を確立し、キャリア終盤はメンフィス・グリズリーズ、ボストン・セルティックス、ピストンズ復帰を経て、ミネソタ・ティンバーウルブズと渡り歩いた。
そんなプリンスのハイライトのひとつが、2004年のプレーオフ、インディアナ・ペイサーズと対戦したイースタン・カンファレンス決勝第2戦で見せた“The Block”だ。
プリンスはポッドキャスト番組『The Knuckleheads』に出演した際、語り継がれるプレーが生まれた背景にはチャンシー・ビラップス、リチャード・ハミルトン、ラシード・ウォーレス、ベン・ウォーレスと実力者が揃っていた当時のチーム状況が関係していたと話している。
「リーグでトップ2のディフェンシブチームの対戦だった。私は自分のやることをやっただけだ。リップ(ハミルトン)とチャンシーがペリメーターの得点源だったから、バランスを取るために何ができるかを考えていたんだ。だから私は、常にディフェンスやリバウンド、そのほかのポゼッションを得るなど、小さなことをやるだけだった」
第1戦を落としていたピストンズは69-67とリードして迎えた第4クォーター残り17.9秒、ビラップスのターンオーバーからペイサーズにカウンターを食らう。ペイサーズの38歳レジー・ミラーがフリーでレイアップを狙い、同点になるかと思いきや、背後から猛然と追いかけてきたプリンスが左手でクリーンブロックを炸裂させてピンチをしのいでみせた。
リードを守り切ったピストンズは最終的に72-67で勝利。当時のプレーを振り返ったプリンスは、ミラーのある傾向からブロックできる自信があったという。
「私にとっては完璧なシチュエーションだった。ミラーはダンクが好きじゃなかったからね。彼を追いかけている間、ずっとそのことが頭にあった。『彼はダンクを好まない。ファウルをしなくて済むいいチャンスだ』と思った。絶対に止められると思ったよ。ゴールテンディングにならないよう、(ボールが)バックボードに当たる前にキャッチできるかどうか、時間の問題だったんだ。ほかのゲームでも、大学でも、高校でもそうしてきたから、私にとってあの瞬間は時計仕掛けのようだった」
シリーズの流れを引き寄せ、その後の優勝へ弾みをつけたといっても過言ではない会心のプレー。今後も“伝説のブロック”として語り継がれていくだろう。
構成●ダンクシュート編集部
プリンスは2002年のドラフト全体23位指名でケンタッキー大からピストンズに入団。2年目の2003-04シーズンにレギュラーの座を掴み、82試合にフル出場(先発80試合)して平均10.3点、4.8リバウンド、2.3アシストをマークするとともに、チームの14年ぶりとなるリーグ優勝に貢献した。
翌2004-05シーズンからは4年連続でオールディフェンシブ2ndチームに選出。リーグ指折りの守備職人として地位を確立し、キャリア終盤はメンフィス・グリズリーズ、ボストン・セルティックス、ピストンズ復帰を経て、ミネソタ・ティンバーウルブズと渡り歩いた。
そんなプリンスのハイライトのひとつが、2004年のプレーオフ、インディアナ・ペイサーズと対戦したイースタン・カンファレンス決勝第2戦で見せた“The Block”だ。
プリンスはポッドキャスト番組『The Knuckleheads』に出演した際、語り継がれるプレーが生まれた背景にはチャンシー・ビラップス、リチャード・ハミルトン、ラシード・ウォーレス、ベン・ウォーレスと実力者が揃っていた当時のチーム状況が関係していたと話している。
「リーグでトップ2のディフェンシブチームの対戦だった。私は自分のやることをやっただけだ。リップ(ハミルトン)とチャンシーがペリメーターの得点源だったから、バランスを取るために何ができるかを考えていたんだ。だから私は、常にディフェンスやリバウンド、そのほかのポゼッションを得るなど、小さなことをやるだけだった」
第1戦を落としていたピストンズは69-67とリードして迎えた第4クォーター残り17.9秒、ビラップスのターンオーバーからペイサーズにカウンターを食らう。ペイサーズの38歳レジー・ミラーがフリーでレイアップを狙い、同点になるかと思いきや、背後から猛然と追いかけてきたプリンスが左手でクリーンブロックを炸裂させてピンチをしのいでみせた。
リードを守り切ったピストンズは最終的に72-67で勝利。当時のプレーを振り返ったプリンスは、ミラーのある傾向からブロックできる自信があったという。
「私にとっては完璧なシチュエーションだった。ミラーはダンクが好きじゃなかったからね。彼を追いかけている間、ずっとそのことが頭にあった。『彼はダンクを好まない。ファウルをしなくて済むいいチャンスだ』と思った。絶対に止められると思ったよ。ゴールテンディングにならないよう、(ボールが)バックボードに当たる前にキャッチできるかどうか、時間の問題だったんだ。ほかのゲームでも、大学でも、高校でもそうしてきたから、私にとってあの瞬間は時計仕掛けのようだった」
シリーズの流れを引き寄せ、その後の優勝へ弾みをつけたといっても過言ではない会心のプレー。今後も“伝説のブロック”として語り継がれていくだろう。
構成●ダンクシュート編集部
関連記事
- 「第4クォーターに入ると得意なスポットへ行ってしまう」守備の名手プリンスが語るレブロンとコビーの特徴<DUNKSHOOT>
- “NBA史上最高級”の2003年ドラフトでスターを引けなかったピストンズ。2位指名のミリチッチを当時の選手が擁護「ダーコだけのせいじゃない」<DUNKSHOOT>
- NBA“最高の守備チーム”に挙げられる2004年ピストンズ。「あの時代に対戦した人間はみんなそう言うはずだ」とアリナスが主張<DUNKSHOOT>
- 2004年ピストンズvs2017年ウォリアーズ、強いのはどっち?当事者同士が激論「ドレイモンドは小さすぎる」「ラシードが弱点」<DUNKSHOOT>
- 「レイカーズが俺たちを倒せるなんてまったく思ってなかった」元ピストンズのビラップスが2004年ファイナルを回想