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NBA

カリー、リラード、コーバーに次ぐ史上4人目の快挙。ホークスのボグダノビッチが100試合連続の3ポイント成功<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.12.10

ボグダノビッチは2023年3月のウォリアーズ戦から毎試合3ポイントを決め続け、12月6日のレイカーズ戦で100試合の大台に到達した。(C)Getty Images

ボグダノビッチは2023年3月のウォリアーズ戦から毎試合3ポイントを決め続け、12月6日のレイカーズ戦で100試合の大台に到達した。(C)Getty Images

 現地時間12月6日、トレイ・ヤングが31得点、20アシストの大活躍を見せ、アトランタ・ホークスがホームでロサンゼルス・レイカーズを134-132で撃破。この一戦で、セルビア人ガードのボグダン・ボグダノビッチが、NBA史上4人目の快挙を成し遂げた。

 同点17回、リードチェンジ32回というクロスゲームで、在籍5年目のセルビア人ガードはベンチから20得点、6アシストの活躍で勝利に貢献。3ポイントを4本沈め、レギュラーシーズンで100試合連続の成功となった。

 ボグダノビッチは2023年3月17日のゴールデンステイト・ウォリアーズ戦を皮切りに毎試合3ポイントを決めているアウトサイドシュートのスペシャリストであり、昨季はリーグ6位の240本を成功。12月のデンバー・ナゲッツ戦ではキャリアハイの10本を沈めた。

 彼の記録を上回る選手はNBA史上3人しかいない。

 最長記録を誇るのは、ウォリアーズのステフィン・カリーで、268試合(18年12月1日~23年12月16日)。2位もカリーで157試合(14年11月13日~ 16年11月3日)、そしてデイミアン・リラード(ミルウォーキー・バックス)の150試合(21年11月6日~24年4月12日)と続く。

 引退選手ではカイル・コーバー(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか)が127試合連続で成功(12年11月4日~14年3月2日)。レブロン・ジェームズやカーメロ・アンソニーと同じ2003年ドラフト組のコーバーは、歴代成功数(2450)でも8位につけている長距離砲の名手だった。

 現在は奇しくもボグダノビッチが所属するホークスで、アシスタント・ゼネラルマネジャーを務めており、後輩の良いアドバイザー役になっていることだろう。
 
 今季のボグダノビッチの3ポイント成功率は35.3% 、キャリアでは平均6.5本の試投で 2.5本成功の38.4%と傑出した数字を残しているわけではない。ただ、25歳でNBA入りし、ベンチスタートも多い状況で100試合連続成功というのは特筆に値する。

 昨年4月にはヤング(233)が保持していた、チームの1シーズンの3ポイント成功記録を更新。その時にヤングは「彼(ボグダノビッチ)には僕を追い抜いて欲しいとずっと願っていた。だからあと何本で更新できるか、数を意識するようにリマインドしていたんだ」と語っていた。

 余談だが、ホークスのクイン・スナイダーHC(ヘッドコーチ)は、ロシアのCSKAモスクワでアシスタントコーチを務めていた2012-13シーズン、当時セルビアのパルチザンに在籍していた若かりし頃のボグダノビッチに感銘を受けたと明かしている。

「試合前、(会場の)雰囲気を確かめようと、まだ誰もいないコートに出てみたら、彼がただ一人、黙々とシュート練習をしていた。その姿がものすごく印象的でね。だから彼がドラフトされた時から、ずっと動向を見守り続けてきたんだ」

 彼の美しいシュートフォームは、こうしたたゆまぬ努力で作られたものなのだろう。そしてスナイダーが2023年2月にホークスのHCに就任したことで、共闘が実現した。

 今季はハムストリングの負傷で序盤戦は欠場を強いられたが、11月18日のサクラメント・キングス戦で復帰。最初の2戦は1桁得点に終わるも、以降の7試合では平均14.0点と徐々に調子を取り戻している。

 32歳の頼れるシックスマンは、ホークス浮上の重要なピースだ。

文●小川由紀子

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