NBA選手にとって最も栄誉ある賞と言えばMVPだ。直近7年で同賞に輝いたのはいずれもアメリカ以外の出身選手で、ニコラ・ヨキッチ(セルビア)は3度、ヤニス・アデトクンボ(ギリシャ)は2度、シェイ・ギルジャス・アレキサンダー(カナダ)とジョエル・エンビード(カメルーン/2022年にアメリカ国籍を取得)が1度ずつ受賞している。
さらに2024-25シーズンの得点ランキングは、1位ギルジャス・アレキサンダー(平均32.7点)、2位ヤニス(同30.4点)、3位ヨキッチ(同29.6点)とTOP3を外国人が独占。来年のオールスターゲームはアメリカvs世界選抜のフォーマットが採用予定で、現在のNBAで海外出身選手は不可欠な存在となっている。
そんななか、11年に史上最年少でMVPを受賞したデリック・ローズ(元シカゴ・ブルズほか)が、『Basketball Sphere』のインタビューで、ヨキッチ、ヤニス、ルカ・ドンチッチ(スロベニア)とアメリカとヨーロッパのバスケについて言及した。
「ヨキッチ、ヤニス、ドンチッチの3人は、特別な存在だよ。それぞれが異なるスタイルを持っている。アメリカとヨーロッパのバスケットボールの違いはひとつだけだ。それはフィジカルさ。3人はそのフィジカルな環境にどう対処し、どう適応するかを学んできた。一度それを乗り越えれば、(欧州より)NBAの試合の方がソフトに感じられるんだ」
1990年代までのNBAはフィジカルコンタクトが重視され、1試合の得点が120点を超えることは稀で、時には80点台に終わることも珍しくないディフェンシブなゲームが主流だった。しかし、2001-02シーズンにゾーンディフェンスが解禁され、04-05シーズンにはハンドチェックルールが廃止された。ディフェンダーが手や腕でオフェンス側に触れるとファウルを取られるようになり、リーグはよりオフェンス重視のスタイルへと変化していった。
アメリカ代表経験もあるローズは、ヨーロッパ出身選手のフィジカルの強さを国際大会で実感したという。
「オリンピック(※自身が出場したのはワールドカップ)では、NBAから来た俺たちにとってより厳しく感じる。ヨーロッパの方はフィジカルの強さが求められるんだ。審判も違うし、当然ながら彼ら(欧州バスケの基準)に近い存在だ。だからヨーロッパの選手がNBAに来ると、その部分においては楽に感じるはずだよ。まず、NBAの方がファウルをもらいやすいからね」
ヨーロッパでは、本当にファウルされないとフリースローはもらえない。でもNBAでは、ドライブ時のファウルのもらいやすさが全然違うんだ。だから、彼らは適応しやすい。激しいコンタクトを前提に育ってきているから、NBAのフィジカルはむしろ簡単に感じるのさ」
以前ドンチッチが「NBAはヨーロッパと比べて得点を取るのがずっと楽だ」と語っていたように、ヨーロッパのフィジカルなバスケを経験した選手たちにとって、世界最高峰のリーグはプレーしやすい環境なのかもしれない。
構成●ダンクシュート編集部
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「ヨキッチ、ヤニス、ドンチッチの3人は、特別な存在だよ。それぞれが異なるスタイルを持っている。アメリカとヨーロッパのバスケットボールの違いはひとつだけだ。それはフィジカルさ。3人はそのフィジカルな環境にどう対処し、どう適応するかを学んできた。一度それを乗り越えれば、(欧州より)NBAの試合の方がソフトに感じられるんだ」
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アメリカ代表経験もあるローズは、ヨーロッパ出身選手のフィジカルの強さを国際大会で実感したという。
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ヨーロッパでは、本当にファウルされないとフリースローはもらえない。でもNBAでは、ドライブ時のファウルのもらいやすさが全然違うんだ。だから、彼らは適応しやすい。激しいコンタクトを前提に育ってきているから、NBAのフィジカルはむしろ簡単に感じるのさ」
以前ドンチッチが「NBAはヨーロッパと比べて得点を取るのがずっと楽だ」と語っていたように、ヨーロッパのフィジカルなバスケを経験した選手たちにとって、世界最高峰のリーグはプレーしやすい環境なのかもしれない。
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