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“神救援”を見せつけた元阪神スアレス。契約破棄を決意した今冬の「大幅昇給狙い」に注目集まる「メッツが契約をしてもおかしくない」

THE DIGEST編集部

2022.11.10

パドレスのなくてはならないリリーフエースとして君臨したスアレス。NPBでも異彩を放った剛腕の去就が注目されている。(C)Getty Images

パドレスのなくてはならないリリーフエースとして君臨したスアレス。NPBでも異彩を放った剛腕の去就が注目されている。(C)Getty Images

 メジャーリーグで“アメリカンドリーム”を掴んだ元虎戦士は、今冬にさらなる飛躍を遂げそうな情勢となっている。注目されているのは、現地時間11月7日にサンディエゴ・パドレスとの契約をオプトアウトしてフリーエージェント(FA)となったロベルト・スアレスだ。

 今年のスアレスは、そのキャリアにおいてメジャー1年目とは思えない堂々たるパフォーマンスを見せつけた。昨季まで2年間プレーした阪神タイガースから”逆輸入”という形で加わった31歳は、開幕約1か月こそ、防御率4.66、四球率3.72と大きく躓いたが、右ひざの故障から舞い戻った5月以降に徐々に成績を向上。チームがポストシーズン進出争いを繰り広げた9月以降は、驚異の失点「0」。奪三振率は14.17というハイアベレージを残した。

 主に試合終盤の7、8回に起用されたスアレス。パドレス地元紙『San Diego Union Tribune』が「ブライス・ハーパーに一発を打たれるまで、彼はかなりの支配力を見せつけた」と絶賛したように、わずか500万ドルで契約した彼の存在感は絶対的なものがあった。

 日本時代と同様にメジャーでも“神救援”を披露した元阪神助っ人は、当然のように昇給を狙ってオプトアウトを行使。今後は「スアレスは間違いなくチームに必要不可欠だ」(『San Diego Union Tribune』紙レポート)とするパドレスはもちろん、他球団との交渉が可能となる。
 
 無論、31歳という年齢を考えても、今がまさに最盛期にあると言っていいスアレスは、すでにFA市場でも他球団の垂涎の的ともなっている。米放送局『SNY』のジョン・ハーパー記者は「今すぐにでも欲しい中継ぎの一人だ」として、メッツ入りの可能性を訴えている。

「スアレスはたしかに不透明な部分はある。ルーキーイヤーとなった22年は47.2イニングを投げて5勝1敗、防御率2.27を記録したが、それまでは日本で数年間を過ごしており、来年も継続できるかは未知数だ。ゆえに私は契約に慎重にはなる。

 しかし、ひとつだけハッキリしていることは、メッツはリリーフ投手を探していて、解決策を見出すために時間をかけようとはしていないということだ。だからこそスアレスは中継ぎをより盤石にさせたいメッツが2~3年の契約をしてもおかしくはない投手だ」

 日本からメジャーと場所を変えても異彩を放った剛腕リリーバーは、今冬にどれだけの規模の契約を手にできるのか。その交渉の行方は実に興味深い。

構成●THE DIGEST編集部

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