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高校野球

夏の甲子園で担架続出、前回大会は熱中症疑いの約7割が初戦に集中…再発防止へ求められる“抜本策”とは?

THE DIGEST編集部

2025.08.07

自力歩行困難となった仙台育英の川尻。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

自力歩行困難となった仙台育英の川尻。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 開催中の第107回全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)で、大会2日目から複数のアクシデントが起きた。

 第1試合の仙台育英対鳥取城北では、仙台育英の正捕手・川尻結大が7回に両太もも・両ふくらはぎを攣り、「熱中症の疑い」で途中交代。8回には同校の外野手・田山纏が足を痛めて担架で運ばれた。また第2試合の開星対宮崎商では、8回の打席中に開星の小村拓矢選手も足に異変を訴えて回復できないまま担架でベンチに下がっている。以上の3選手はいずれも自力歩行困難だった。

 2試合続けて足の異変で途中交代という事例が、初戦の早朝(第1試合は午前8時プレーボール)でも熱中症リスクが顕在化している事実を強く示している。前回大会では、試合中の熱中症疑いの約7割が大会初戦で発生。これは初戦特有の緊張や移動疲れが影響していると指摘されている。
 
 日本高等学校野球連盟によれば、前回大会で熱中症疑い58件のうち、「下半身のけいれん・攣り・痛み」が47件、「上半身でのけいれん」が8件、「吐き気・めまい」は3件、「脱水症状」は2件。7割以上が6回以降で発症し、ポジションを問わず内野手、外野手ともに多発したとのことだった。過去に熱中症の症状を経験した選手は再び発症しやすい傾向も報告されていた。

 8月5日に群馬県伊勢崎市で41.8℃ と日本の観測史上最高気温を更新するなど、歴史的な猛暑が続く日本。過去にはサッカーでも、山形県で部活動からの帰宅途中に女子中学生が倒れて死亡、埼玉県のシニアサッカー(O-40)では公式戦後に40代の選手が倒れて死亡する事故があった。

 夏の甲子園で大会2日目のようなアクシデントが続出するなら、開催時期の変更、ドーム球場での開催など、抜本的な見直しが必要になる可能性もある。

構成●THE DIGEST編集部

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