惜しくも44年ぶりの大記録はならなかった。
8月6日(現地)、敵地でのメッツ戦に登板したギャビン・ウィリアムズ(ガーディアンズ)がノーヒットノーラン達成まであと2人に迫る快投を披露した。
メジャー3年目の26歳右腕は初回、先頭のフランシスコ・リンドーアにいきなり痛烈なピッチャー返しを食らったが、グラブをはじいて転がったゴロを落ち着いて処理。ここから徐々にギアを上げていった。
高めに伸びる力強い4シームと切れ味鋭いカーブが威力を発揮し、メッツ打線を翻弄。7回にはライトのCJ・ケイファスがダイビングキャッチでフライをつかむなど、バックも好守で盛り立てる。8回までに3つの四球を与えたものの、ヒットは1本も許さずに9回を迎えた。
ノーヒッター達成となれば、チームでは1981年5月15日にレン・バーカーが成し遂げて以来。44年というMLB30球団最長のブランクを埋める大記録が間近に迫っていた。
迎えた9回、先頭のリンドーアをカーブで三振。にわかに期待が高まったが、そこに立ちはだかったのが球界屈指の強打者フアン・ソトだった。 カウント1-0からの2球目、ウィリアムズが投じた97マイルの高めの4シームをソトが打ち返すと打球はセンターへ一直線。センターのアンヘル・マルティネスがジャンプ一番グラブを伸ばすもわずかに届かず、バックスクリーンを直撃するホームランとなった。
続くピート・アロンゾを打ち取って完投まであと1アウトに迫ったウィリアムズだったが、ブランドン・ニモに四球を与えたところで交代。今季MLB最多となる126球の熱投は実らなかった。
それでも、それまで不甲斐ないメッツ打線にブーイングを飛ばしていたシティ・フィールドのファンは一転、ウィリアムズをスタンディング・オベーションで送った。たとえ敵チームの選手であっても、素晴らしいパフォーマンスは素直に称賛する――いつもは手厳しいニューヨークのファンからの拍手は、ウィリアムズの心にも響いたに違いない。
構成●SLUGGER編集部
【記事】人種や肌の色、国籍を問わずレジェンドたちを称賛――殿堂パレードでのイチローへの大声援が示した「アメリカの良心」<SLUGGER>
【記事】ドジャースは意外に小幅な動き、ブルペンを大幅に底上げしたNY2球団、最大のサプライズを仕掛けたアストロズ…注目7球団のデッドライン・トレードを振り返る<SLUGGER>
8月6日(現地)、敵地でのメッツ戦に登板したギャビン・ウィリアムズ(ガーディアンズ)がノーヒットノーラン達成まであと2人に迫る快投を披露した。
メジャー3年目の26歳右腕は初回、先頭のフランシスコ・リンドーアにいきなり痛烈なピッチャー返しを食らったが、グラブをはじいて転がったゴロを落ち着いて処理。ここから徐々にギアを上げていった。
高めに伸びる力強い4シームと切れ味鋭いカーブが威力を発揮し、メッツ打線を翻弄。7回にはライトのCJ・ケイファスがダイビングキャッチでフライをつかむなど、バックも好守で盛り立てる。8回までに3つの四球を与えたものの、ヒットは1本も許さずに9回を迎えた。
ノーヒッター達成となれば、チームでは1981年5月15日にレン・バーカーが成し遂げて以来。44年というMLB30球団最長のブランクを埋める大記録が間近に迫っていた。
迎えた9回、先頭のリンドーアをカーブで三振。にわかに期待が高まったが、そこに立ちはだかったのが球界屈指の強打者フアン・ソトだった。 カウント1-0からの2球目、ウィリアムズが投じた97マイルの高めの4シームをソトが打ち返すと打球はセンターへ一直線。センターのアンヘル・マルティネスがジャンプ一番グラブを伸ばすもわずかに届かず、バックスクリーンを直撃するホームランとなった。
続くピート・アロンゾを打ち取って完投まであと1アウトに迫ったウィリアムズだったが、ブランドン・ニモに四球を与えたところで交代。今季MLB最多となる126球の熱投は実らなかった。
それでも、それまで不甲斐ないメッツ打線にブーイングを飛ばしていたシティ・フィールドのファンは一転、ウィリアムズをスタンディング・オベーションで送った。たとえ敵チームの選手であっても、素晴らしいパフォーマンスは素直に称賛する――いつもは手厳しいニューヨークのファンからの拍手は、ウィリアムズの心にも響いたに違いない。
構成●SLUGGER編集部
【記事】人種や肌の色、国籍を問わずレジェンドたちを称賛――殿堂パレードでのイチローへの大声援が示した「アメリカの良心」<SLUGGER>
【記事】ドジャースは意外に小幅な動き、ブルペンを大幅に底上げしたNY2球団、最大のサプライズを仕掛けたアストロズ…注目7球団のデッドライン・トレードを振り返る<SLUGGER>
関連記事
- 6月に主砲を放出、トレード・デッドラインでは「負け組」認定...それでも勝ち続けるレッドソックス、ついに地区首位も視野<SLUGGER>
- 人種や肌の色、国籍を問わずレジェンドたちを称賛――殿堂パレードでのイチローへの大声援が示した「アメリカの良心」<SLUGGER>
- 「高い壁を越えようとすることに意味があると思う」最悪の登板から復活した今永昇太の“冷静と情熱のあいだ”<SLUGGER>
- ドジャースは意外に小幅な動き、ブルペンを大幅に底上げしたNY2球団、最大のサプライズを仕掛けたアストロズ…注目7球団のデッドライン・トレードを振り返る<SLUGGER>
- セーブ王3回の絶対守護神クラッセにも“敗退行為加担疑惑”が浮上......史上最悪のスキャンダルと並ぶ事件に発展する可能性も<SLUGGER>