現地８月６日、大谷翔平（ロサンゼルス・ドジャース）が本拠地でのセントルイス・カーディナルス戦に１番・投手兼指名打者として先発出場。４回を54球投げ２安打１失点、無四球８奪三振の好投で降板した。打っては第２打席に一時逆転となる39号２ランホームランを放ち日本人史上３人目となるメジャー通算1000安打を達成した。

　今季８度目の二刀流デーは投打で千両役者たるパフォーマンスだった。

　立ち上がりを無失点で終えると、２回は侍ジャパンとしてWBC制覇に貢献したラーズ・ヌートバーを簡単に追い込み、高めの99.4マイル（約159.9キロ）のストレートで空振り三振。６番のノーラン・ゴーマンには直球とスライダーであっさり三球三振を奪った。

　３回にアンラッキーな内野安打から足を絡める攻撃で１点を失ったが、その裏の１死二塁の打席で甘く来たシンカーを強振。左中間へ打った瞬間に確信する39号逆転２ランを放ち自らを援護。これでナ・リーグ本塁打王を争うカイル・シュワーバー（フィラデルフィア・フィリーズ）に１本差に迫った。

　復帰後最多となる４イニング目に上がった大谷は先頭のアレク・バールソンを５球目まですべて160キロ前後の力強いストレートで押し、最後は縦のスライダーで空振り三振。続くヌートバーもカウント1-2で早くも追い込むと、外角低めのスライダーで空振り三振。５番のマシン・ウィンにはスライダーを中心に攻めると、最後は外角に大きく曲がるスイーパーで空振り。圧巻の三者連続三振に斬って取る素晴らしいピッチングでマウンドを降りる時には右手でガッツポーズを出した。
  　偉才のハイパフォーマンスにドジャース専門メディア『Dodgers Nation』の敏腕記者ノア・カムラス氏は感服。自身のXに「投手のショウヘイ・オオタニは101.1マイル（約162.7キロ）を記録し、今日100マイル以上の球を５球も投げた。打者では109.5マイル（約176.2キロ）の打球速度でボールを打ち砕き、センター方向に驚異の440フィート（約134.1メートル）を記録した。ドジャースのスーパースターは本当に信じられない存在だ」と、ただただ脱帽した。

　ところが試合は終盤に守備陣の乱れでカーディナルスに逆転負け（●３対５）。まさかの結果にカムラス氏は再びXを更新。「ドジャースにとって、これは痛い敗戦だ」と大谷の投打での活躍が水の泡になったことに落胆した。「ショウヘイ・オオタニは４イニングを圧倒的な内容で投げ、２ラン本塁打を放った。だがドジャース攻撃陣は５回以降は得点できず、白星を逃した」と続け、２位サンディエゴ・パドレスとのゲーム差が2.0に縮まったことに危機感を募らせている。

構成●THE DIGEST編集部

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