主砲の一発には称賛が、尻に火が付いたチームには不安の声が広がっている。

　ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平投手が現地８月11日、敵地でのロサンゼルス・エンジェルス戦に１番・指名打者で先発出場。８回の第４打席で今季42号ホームランを放った。一方で試合は４対７でドジャースが敗れ、ナ・リーグ西地区の２位サンディエゴ・パドレスに１ゲーム差に迫られている。
  　先発の山本由伸が５回途中６失点の乱調で降板。７点差を付けられて迎えた８回、大谷は１死走者なしの場面で相手３番手ショーン・アンダーソンのカットボールを捉え、やや詰まりながらもライトスタンドへ叩き込んだ。古巣エンジェルスのファンも熱狂した一発は、カイル・シュワーバー（フィラデルフィア・フィリーズ）に並ぶナ・リーグ首位タイとなる３戦連発のソロアーチとなった。

　一矢報いた大谷の一撃には地元メディア『Dodgers Nation』のノア・カムラス記者が自身のXで反応。古巣相手の３試合連続弾の動画とともに、「オオタニは42本目のホームラン、78打点、OPS1.013を記録している。投手としては、19イニングで防御率2.37だ」と綴り、続けて「彼は今年の圧倒的なMVPだ」と断言した。また、大谷マニアを公言する『FOX Sports』のMLBアナリスト、ベン・バーランダー氏も「大谷翔平は史上最高の野球選手だ。４回を投げて８つの三振を奪い、同じ日に逆方向へのホームラン。そして今夜、42本目のホームランを打った。大谷翔平はMVPだ」と綴った。

　しかし、カムラス記者は続く投稿では、「ドジャースはエンジェルスに７-４で敗れたが、スコアほどの接戦ではなかった。 パドレスはジャイアンツを４-１で破り、NL西地区でのLAのリードはわずか１試合差となった」とドジャースの完敗とともに、２位パドレスが肉薄してきたことも伝えた。

　同様に、地元ラジオ番組『ESPN LA』に出演するブレイク・ハリス氏も下降線をたどるドジャースの成績に触れ、「７月３日の勝利後、ドジャースはNL西地区で圧倒的な９ゲームのリードを持っていた。それ以来、彼らは12勝19敗で、リーグ全体で最も成績の悪いチームのひとつとなっている」と伝えると、「かつては大きなリードだった地区首位が、今ではわずか１ゲーム差。あの差は安全だと思っていた…。私は間違っていた」とまさかの展開に落胆する様子をみせた。

　大谷は８月に入り、打率.447、OPS1.395と猛打を発揮。一方でドジャースは、８月に入って以降も５勝５敗と波に乗り切れずにいる。

構成●THE DIGEST編集部

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