現地８月13日、大谷翔平（ロサンゼルス・ドジャース）が敵地でのロサンゼルス・エンジェルス戦に１番・投手兼指名打者として先発出場。４回1/3を投げて５安打７奪三振、無四球４失点、復帰後最多となる80球を要したが勝利投手の権利目前で降板した。

　初回にいきなり右翼線への三塁打を放った大谷。直後にムーキー・ベッツが三遊間を抜く適時打で先制のホームを踏んだ。１死後、４番のウィル・スミスが左越え２ラン本塁打を放ち３点の援護をもらった。

　その裏、７年間過ごした古巣エンジェ・スタジアム・オブ・アナハイムのマウンドに帰還したドジャースの背番号17に敵地ファンから拍手が上がる。先頭のザカリー・ネトをスライダーで空振り三振、ノーラン・シャニュエルを二ゴロに抑えて、迎えたのは３番のマイク・トラウト。2023年のワールド・ベースボール・クラシック（WBC）決勝以来、メジャーでは初対戦となる盟友との第１打席は５球連続158キロ前後のストレート。すべて直球勝負かと思いきや、６球目は内角寄りのスイーパーで見逃し三振に斬って取り、第１ラウンドは大谷に軍配が上がった。

　２回は先頭のテーラー・ウォードに真ん中の直球を右中間に運ばれるソロ本塁打で失点。続くヨアン・モンカダには二塁打を浴びる。ジョー・アデルを中飛に打ち取るがランナーが進塁。１死三塁に変わり、ルイス・レンヒーフォに右犠飛で１点差に詰め寄られる。

　３回はブライス・テオドシオをスライダーで三球三振。ネトも３球で打ち取り、シャニュエルには４球連続ファウルで粘られるが、最後は外角高めのカーブで空振り三振に仕留めた。

　４回に打線が２点を加点し、５対２としたドジャース。その裏、先頭でトラウトと第２ラウンドを迎えた大谷は前の打席と一転して変化球から入る。２球連続スライダーがボール、直球をファウルと見送りでカウント2-2とすると、５球目は外角の膝元へ162キロの直球をズバっと決める。トラウトは手を出せず、またも見逃し三振。“トラウタニ対決”はまたも大谷に軍配が上がり、後続もしっかり凡打に打ち取った。
  　復帰後最多となる５イニング目に突入した大谷。先頭打者のレンヒーフォをスプリットで空振り三振とし、この日７個目の三振をマークする。ただ、このあと連打を浴びて１死一、二塁で得点圏にランナーを背負うと、ネトに外角のスライダーを打たれ２点左二塁打。再び１点差になったところでデーブ・ロバーツ監督は交代を告げた。

　勝利投手の権利目前で左腕のアンソニー・パンダにマウンドを譲った大谷。エンジェルス在籍時代の2023年８月９日のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦以来、735日ぶりの白星を狙ったマウンドだったが、あと一歩届かなかった。

構成●THE DIGEST編集部

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