レギュラーシーズンも残り1か月。2024年王者のロサンゼルス・ドジャースはナ・リーグ西地区で2位サンディエゴ・パドレスに2ゲーム差をつけて、首位に立っている。仮に地区優勝を逃しても、ワイルドカードでのプレーオフ進出がほぼ確実と見られるなか、米誌『Sports Illustrated』は現地8月27日、「ポストシーズンを前にドジャース最大の懸念が浮き彫りになっている」と題した記事を公開した。
同誌が問題視したのは投手陣だ。とくにブルペン陣の強度が例年になく見劣りしている点を指摘。「8月26日時点でブルペン陣の防御率は4.16。この中途半端な数字は、リリーフの苦戦を部分的にしか物語っていない。今シーズンのドジャースは計39人の投手を起用。これを上回るのはニューヨーク・メッツだけだ。ドジャースの先発陣は、ブレイク・スネルとタイラー・グラスノーが復帰し、何より大谷翔平の存在で少なくとも安定している。一方で頭を悩ませるのは、ブルペン問題だ。昨オフにタナー・スコット、カービー・イェーツと契約し、トレード期限前にブロック・スチュワートを獲得。しかし、スコットとイェーツは不安定で、スチュワートは負傷者リスト(IL)入りしている」と記している。
「スコットとイェーツはILから復帰したものの、防御率を見れば前者が3.97、後者が4.18といい成績ではなく、今シーズンIL入りを経験していないベン・カスパリウス、アンソニー・バンダ、ジャック・ドレイヤー、ジャスティン・ロブレスキーを除けば、ブルペン陣は入れ替わり立ち代わりの投手ばかりだ」
8月27日時点でIL入りしているリリーフ投手はスチュワートに加えて、マイケル・コーペック、エバン・フィリップス、アレックス・ベシア、ブラスダー・グラテロル。3月にIL入りしたコーペックは復帰後に再度IL入りしたが、終盤戦を前に間もなく復帰見込みで、6月にトミー・ジョン手術を受けたフィリップスは今シーズンの全休が決定。8月26日に15日間のIL入りしたベシアは軽傷で、長期離脱は避けられるようだ。また、2024年11月に右肩関節唇の手術を行なったグラテロルの今シーズン中の復帰は、不透明な状況だという。
このように負傷者の続出で厳しいやり繰りが続くブルペンについて同誌は、「戦力が枯渇してる。ドジャースにとって最大の懸念はブルペン陣だ」とズバリ言い切った。「ブルペン陣のWHIP(1投球回あたり平均で何人の走者を許したかを示す指標)がメジャー22位で、これまで21のセーブを失っている」と、元メジャー球団GMで現在は解説などを務めるジム・ボウデン氏の主張を引用。さらに「他の強豪チームと比べると、ドジャースのリリーフ陣が脆弱に見える。プレーオフでのドジャースの弱点があるとすれば、それはリリーフ陣だ」という意見も掲載した。
3連勝した直近のシンシナティ・レッズとの3連戦では、エメット・シーハンが7回、クレイトン・カーショウと大谷が5回を投げ切り、いずれの試合もブルペン陣の継投で勝利を手にしている。はたしてこのような調子が残りのレギュラーシーズンと、そしてポストシーズンでも見られるのか。米メディアは、「他球団よりも脆弱に見える」ブルペン陣が、今シーズンのドジャースの行方を左右するキーポイントと見ている。
構成●THE DIGEST編集部
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同誌が問題視したのは投手陣だ。とくにブルペン陣の強度が例年になく見劣りしている点を指摘。「8月26日時点でブルペン陣の防御率は4.16。この中途半端な数字は、リリーフの苦戦を部分的にしか物語っていない。今シーズンのドジャースは計39人の投手を起用。これを上回るのはニューヨーク・メッツだけだ。ドジャースの先発陣は、ブレイク・スネルとタイラー・グラスノーが復帰し、何より大谷翔平の存在で少なくとも安定している。一方で頭を悩ませるのは、ブルペン問題だ。昨オフにタナー・スコット、カービー・イェーツと契約し、トレード期限前にブロック・スチュワートを獲得。しかし、スコットとイェーツは不安定で、スチュワートは負傷者リスト(IL)入りしている」と記している。
「スコットとイェーツはILから復帰したものの、防御率を見れば前者が3.97、後者が4.18といい成績ではなく、今シーズンIL入りを経験していないベン・カスパリウス、アンソニー・バンダ、ジャック・ドレイヤー、ジャスティン・ロブレスキーを除けば、ブルペン陣は入れ替わり立ち代わりの投手ばかりだ」
8月27日時点でIL入りしているリリーフ投手はスチュワートに加えて、マイケル・コーペック、エバン・フィリップス、アレックス・ベシア、ブラスダー・グラテロル。3月にIL入りしたコーペックは復帰後に再度IL入りしたが、終盤戦を前に間もなく復帰見込みで、6月にトミー・ジョン手術を受けたフィリップスは今シーズンの全休が決定。8月26日に15日間のIL入りしたベシアは軽傷で、長期離脱は避けられるようだ。また、2024年11月に右肩関節唇の手術を行なったグラテロルの今シーズン中の復帰は、不透明な状況だという。
このように負傷者の続出で厳しいやり繰りが続くブルペンについて同誌は、「戦力が枯渇してる。ドジャースにとって最大の懸念はブルペン陣だ」とズバリ言い切った。「ブルペン陣のWHIP(1投球回あたり平均で何人の走者を許したかを示す指標)がメジャー22位で、これまで21のセーブを失っている」と、元メジャー球団GMで現在は解説などを務めるジム・ボウデン氏の主張を引用。さらに「他の強豪チームと比べると、ドジャースのリリーフ陣が脆弱に見える。プレーオフでのドジャースの弱点があるとすれば、それはリリーフ陣だ」という意見も掲載した。
3連勝した直近のシンシナティ・レッズとの3連戦では、エメット・シーハンが7回、クレイトン・カーショウと大谷が5回を投げ切り、いずれの試合もブルペン陣の継投で勝利を手にしている。はたしてこのような調子が残りのレギュラーシーズンと、そしてポストシーズンでも見られるのか。米メディアは、「他球団よりも脆弱に見える」ブルペン陣が、今シーズンのドジャースの行方を左右するキーポイントと見ている。
構成●THE DIGEST編集部
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