スター軍団にもうひとり、ビッグネームが加入する可能性が浮上した。

　米スポーツ専門メディア『FANSIDED』のクリストファー・クライン記者は現地９月２日、今オフにフリーエージェントとなる27歳のスター遊撃手ボー・ビシェット（トロント・ブルージェイズ）の来季所属先候補としてロサンゼルス・ドジャースの名前を挙げた。

　ビシェットは当初、アトランタ・ブレーブスへの加入が噂されていた。しかし米スポーツ専門メディア『The Athletic』のケン・ローゼンタール記者によると、ブレーブスは９月１日にタンパベイ・レイズから韓国の遊撃手キム・ハソンを獲得。来季は1600万ドル（約24億円）の選手オプションがあり、行使された場合はビシェットの獲得の可能性は低くなる状況だ。

　2021～22年に２年連続リーグ最多安打を達成したビシェットは昨シーズン怪我の影響などでキャリアワーストの成績に終わった。しかし今季は一転して177安打（リーグ１位）を筆頭に、打率.310（同３位）、91打点（同７位）、得点圏打率.386（同１位）、42二塁打（同１位）と完全復活。米誌『Sports Illustrated』によると、今冬の契約は２億ドル（約296億円）規模になる可能性もある。
  　クライン記者は９月２日時点で地区首位を走るブルージェイズ残留をビシェットが望んでいると説明。そのうえで移籍先の候補としてシアトル・マリナーズ、デトロイト・タイガース、ニューヨーク・ヤンキースなどの強豪を並べて、最後にドジャースをピックアップした。

　ドジャースは今オフに契約の切れるマイケル・コンフォートの退団によって外野ポジションに空きが出るため、現在遊撃手を務めるムーキー・ベッツを外野に復帰させ、ビシェットを遊撃手として迎えるシナリオを紹介したクライン記者。「ロサンゼルスは（ブルージェイズに比べて）高額契約に躊躇するかもしれないが、（ビシェットにとって）これほど魅力的な移籍先はない。ワールドシリーズへの最も明確な道筋であり、ビシェットがノーと言うのは難しいだろう」と見通した。

　遊撃守備はビシェットよりベッツの方が優れた数字を残しており、ドジャースがビシェット獲得に乗り出すかは未知数だ。ただ、打撃力を重視するドジャースがビシェットを高く評価すれば、来季は今季を上回る史上屈指の超強力打線が見られるかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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