現地９月20日、ロサンゼルス・ドジャース専門メディア『DOGERS NATION』は、一足早く今オフの注目の動きを予想した。

　ドジャースは毎年のように戦力補強に積極的で、アンドリュー・フリードマン編成本部長率いるフロントは、あらゆる手段でチーム力を高めようとしている。今季終了後には、マックス・マンシーがクラブオプションを持ちながらもFAになる可能性があり、さらに二塁も明確なレギュラーが不在でプラトーン起用が続く状況だ。こうした背景から、内野補強に動く可能性が高いと見られている。

　その中で注目されているのが、トロント・ブルージェイズのスター遊撃手ボー・ビシェットの獲得だ。ニューヨーク・ポストの名物記者ジョン・ヘイマン氏は、今冬のFA市場で最も注目される25選手を発表し、ビシェットをそのランキングの３番目に紹介。新天地候補として、レンジャーズ、カブス、レッドソックス、エンゼルス、タイガース、そしてドジャースを挙げている。
  　27歳のビシェットは今季のブルージェイズ快進撃の中心選手である。2024年は打率.225と不振に終わったが、2025年は打率.311、18本塁打、94打点、OPS.840と見事に復活。キャリア通算でも打率.294を誇り、打撃の安定感は際立つ。加えて守備面も高く評価。もともとは遊撃手だが、二塁や三塁も難なくこなすユーティリティ性を持ち、チーム編成に柔軟性を与えられる点を大きな強みとしている。

　ブルージェイズとしては、当然残留を最優先に交渉を進めるとみられるが、長打力を求めるカブスなど複数の球団が積極的に動く可能性がある。ドジャースも理論上はビシェットの理想的な補強先だが、すでにいくつかの大型契約を抱えるチーム事情を考えると、さらなる巨額契約に踏み切るかは不透明だ。むしろ他球団との交渉において、「ドジャースも関心を持っている」という情報がビシェット側の駆け引き材料になる可能性もある。

　それでも、打撃力・実績・年齢・守備適性の全てを兼ね備えたビシェットは、今オフのFA市場で最も注目を集める選手の一人であることは間違いない。ドジャースを含む複数の有力球団がどのように動くか、今後の展開に大きな関心が集まっている。

構成●THE DIGEST編集部

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