いよいよ日本時間10月1日(現地9月30日)からMLBのポストシーズンが開幕する。ここでは、カブス対パドレス戦の注目ポイントを整理してみよう。
▼ブルペン勝負はパドレスの完勝?
パドレスの看板といえば、MLB最強のブルペン。セーブ王のロベルト・スアレスに加え、デッドライン・トレードで獲得したメイソン・ミラー、今季オールスター初選出を果たしたエイドリアン・モレホン、空振り奪取能力の高いジェレミー・エストラーダと実力者が勢揃いする。
事実、後半戦のブルペン防御率は30球団唯一の2点台(2.87)。先発投手陣にはやや不安が付きまとうが、リードした状態で6回を迎えれば、かなりの確率で勝利が期待できる。
一方、カブスのブルペンも、前半戦はブラッド・ケラー、ドリュー・ポメランツらベテランたちに加え、新守護神ダニエル・パレンシアの奮闘もあって予想以上に機能していた。だが、次第に彼らの調子が下り坂となり、後半戦のブルペン防御率は4.13。パドレスと比べると明らかに分が悪い。
それだけに、カブスは特に打線の働きが重要になる。一時期の不振を経て最終盤に復調した鈴木誠也とピート=クロウ・アームストロング、故障から戦列に戻ってきたカイル・タッカーらがカギになりそうだ。
▼故障者の穴をどう埋める?
両軍とも、シリーズ開幕を前にして貴重な戦力を故障で失うことになった。
パドレスはトレード期限に獲得し、加入後最初の27試合で7本塁打を放ったラモン・ローレアーノが9月24日の試合で右手人差し指を骨折。ただでさえパドレス打線は長打力不足が課題(152本塁打はMLB28位)だけに、ローレアーノ不在はかなり痛い。
ローレアーノと入れ替わるように故障から復帰した遊撃手のザンダー・ボガーツ、シーズン途中から長打欠乏症に苦しんだフェルナンド・タティースJr.らの働きがカギになりそうだ。
一方、カブスは7月以降に好投を続け、新人王候補にも浮上していたルーキーのケイド・ホートンが9月23日の登板で右肋骨を骨折。ローレアーノと同じく、ワイルドカード・シリーズは出場できない。これを受け、シカゴの地元メディアではオープナー起用が取り沙汰されているほどで、チームに与える影響は決して少なくない。
超短期決戦とはいえ、それぞれ貴重な戦力を失った両チームがどのようにその穴を埋めるかは重要なカギとなるだろう。
▼今永は“一発病”を解消できるか
ホートンを欠いたことで、第2戦先発予定の今永昇太の役割はさらに大きくなった。
メジャー2年目、故障離脱がありながらもまずまずの投球を続けていた今永だったが、8月28日以降の最終6先発では34.2回で12本ものホームランを献上。シーズン全体で見ても、9イニング平均の被本塁打率は1.93に達し、これは140回以上の投手でメジャーワーストとなっている。
内訳を見ると、シーズン31被本塁打中、実に27本が右打者に許したもの。特にボガーツ、タティースJr.、マニー・マチャドには細心の注意を払いたい。
一方、右打者のローレアーノの故障離脱もあり、パドレス打線が全体に左中心となっているのは今永にとって“朗報”。熱狂的なカブスファンで埋まるはずのリグリー・フィールドの声援を後押しに、大舞台でチームに勝利をもたらすことができるか注目される。
構成●SLUGGER編集部
▼ブルペン勝負はパドレスの完勝?
パドレスの看板といえば、MLB最強のブルペン。セーブ王のロベルト・スアレスに加え、デッドライン・トレードで獲得したメイソン・ミラー、今季オールスター初選出を果たしたエイドリアン・モレホン、空振り奪取能力の高いジェレミー・エストラーダと実力者が勢揃いする。
事実、後半戦のブルペン防御率は30球団唯一の2点台(2.87)。先発投手陣にはやや不安が付きまとうが、リードした状態で6回を迎えれば、かなりの確率で勝利が期待できる。
一方、カブスのブルペンも、前半戦はブラッド・ケラー、ドリュー・ポメランツらベテランたちに加え、新守護神ダニエル・パレンシアの奮闘もあって予想以上に機能していた。だが、次第に彼らの調子が下り坂となり、後半戦のブルペン防御率は4.13。パドレスと比べると明らかに分が悪い。
それだけに、カブスは特に打線の働きが重要になる。一時期の不振を経て最終盤に復調した鈴木誠也とピート=クロウ・アームストロング、故障から戦列に戻ってきたカイル・タッカーらがカギになりそうだ。
▼故障者の穴をどう埋める?
両軍とも、シリーズ開幕を前にして貴重な戦力を故障で失うことになった。
パドレスはトレード期限に獲得し、加入後最初の27試合で7本塁打を放ったラモン・ローレアーノが9月24日の試合で右手人差し指を骨折。ただでさえパドレス打線は長打力不足が課題(152本塁打はMLB28位)だけに、ローレアーノ不在はかなり痛い。
ローレアーノと入れ替わるように故障から復帰した遊撃手のザンダー・ボガーツ、シーズン途中から長打欠乏症に苦しんだフェルナンド・タティースJr.らの働きがカギになりそうだ。
一方、カブスは7月以降に好投を続け、新人王候補にも浮上していたルーキーのケイド・ホートンが9月23日の登板で右肋骨を骨折。ローレアーノと同じく、ワイルドカード・シリーズは出場できない。これを受け、シカゴの地元メディアではオープナー起用が取り沙汰されているほどで、チームに与える影響は決して少なくない。
超短期決戦とはいえ、それぞれ貴重な戦力を失った両チームがどのようにその穴を埋めるかは重要なカギとなるだろう。
▼今永は“一発病”を解消できるか
ホートンを欠いたことで、第2戦先発予定の今永昇太の役割はさらに大きくなった。
メジャー2年目、故障離脱がありながらもまずまずの投球を続けていた今永だったが、8月28日以降の最終6先発では34.2回で12本ものホームランを献上。シーズン全体で見ても、9イニング平均の被本塁打率は1.93に達し、これは140回以上の投手でメジャーワーストとなっている。
内訳を見ると、シーズン31被本塁打中、実に27本が右打者に許したもの。特にボガーツ、タティースJr.、マニー・マチャドには細心の注意を払いたい。
一方、右打者のローレアーノの故障離脱もあり、パドレス打線が全体に左中心となっているのは今永にとって“朗報”。熱狂的なカブスファンで埋まるはずのリグリー・フィールドの声援を後押しに、大舞台でチームに勝利をもたらすことができるか注目される。
構成●SLUGGER編集部
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