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平凡な右飛を落球、2点先制を許す失策→意地の2点二塁打のT・ヘルナンデスと山本由伸の関係性にLA記者ほっこり「これを見るのは好きだ」

THE DIGEST編集部

2025.10.02

山本(左)は7回途中まで投げ9K2失点。T・ヘルナンデス(右)は6回に追加点となる二塁打を放った。(C)Getty Images

山本(左)は7回途中まで投げ9K2失点。T・ヘルナンデス(右)は6回に追加点となる二塁打を放った。(C)Getty Images

 現地10月1日、ロサンゼルス・ドジャースはシンシナティ・レッズとのワイルドカードシリーズ第2戦に8対4で勝ち、同一カード2連勝。ナ・リーグ地区シリーズ進出を決めた。先発した山本由伸が6回2/3を投げ4安打9奪三振2失点、113球の熱投でチームを勝利に導いた。ベンチでは同僚と熱く抱擁するシーンがカメラに抜かれた。

 立ち上がり、山本は2死一塁の場面で4番オースティン・ヘイズをスライダーでフラフラの平凡な右飛に打ち取り3アウト...かと思われたが、なんと右翼手のテオスカー・ヘルナンデスが落球。二、三塁とピンチが広がってしまう。動揺したのか、続くサル・スチュワートをカウント2-2で追い込みながら低めのスプリットを右安打され2点を先制。自責点は付かなかったとはいえ、嫌な流れでレッズに先行された。

 しかし、2回以降は圧巻のピッチング。直球とカーブ、スプリットを駆使してレッズ打線から凡打の山を築き、5回まですべて三者凡退に抑える。

 右腕を援護したい打線は3回に1点を返すと、4回にはキケ・ヘルナンデス、ミゲル・ロハスの連続タイムリーで2点を挙げ3対2と逆転した。

 1点リードの6回、山本はこの試合最大のピンチを迎える。先頭打者から3連打を浴び無死満塁の大ピンチ。一打出れば逆転される窮地だったが、ここからがエースが底力をみせる。

 まず4番のヘイズを遊ゴロ、続くスチュワートを外角のカーブで空振り三振。2死までこぎ着ける。そして6番エリー・デラクルーズには緩急をつけたカーブで追い込むと、最後も再びカーブで空振り三振。ノーアウト満塁のピンチをしのぎきると、右腕は叫んだ。

 山本のこの試合にかける気迫がきいたのか。その裏、ドジャースは1死一、三塁の好機で大谷翔平が右適時打、ムーキー・ベッツの左二塁打でリードを3点に広げる。さらにフレディ・フリーマンが申告敬遠で満塁にかわると、テオスカー・ヘルナンデスが2点二塁打で7対2とダメを押し。初回に自らの凡ミスで失点を招いたプレーを帳消しにするかのような一打に、二塁ベース上ではベンチに向かって雄叫びを上げた。

 5点の援護をもらった山本は7回も続投。四球2つを与え2死一、二塁にしたところで降板。投げ切れず少し悔しをにじませたが、マウンドを降りる時には本拠地ファンは総立ちのスタンディングオベーション。背番号18に万雷の拍手が送られた。
 
 ドジャース番記者のブレイク・ハリス氏は降板後の山本とテオスカー・ヘルナンデスに注目。初回に失点を許して暗い表情を浮かべる山本の肩を抱き寄せ、頭をポンポンと慰めるカットを捉えた。同氏は「まだヘルナンデスの、ありえない凡プレーについては腹を立てているが、これを見るのは本当に好きだ」と自身のXにシェア。2人の関係性を微笑んだ。

 山本の快投で流れを作ったドジャースは9回に佐々木朗希が登板。プロ初となるクローザーを無失点、2奪三振の圧巻投球で締めくくった。

構成●THE DIGEST編集部

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