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佐々木朗希の3回パーフェクトは「史上屈指のリリーフ登板の一つ」ロバーツ監督が激賞 米記者から賛辞止まず「PSを制するクローザーを得た」

THE DIGEST編集部

2025.10.10

3回無失点で快投した佐々木(左)を出迎えたロバーツ監督(右)。最高のクローザーを手にした。(C) Getty Images

 ロサンゼルス・ドジャースの佐々木朗希は現地10月9日、フィラデルフィア・フィリーズとの地区シリーズ第4戦に8回からリリーフ登板。大きなプレッシャーがかかるなか、10回までの3イニングで無安打無失点、無四球のパーフェクトピッチングを披露してチームのサヨナラ勝ちに大きく貢献した。

 この試合はドジャース先発タイラー・グラスノー、フィリーズ先発クリストファー・サンチェスによる投手戦が繰り広げられ、6回まで両軍無得点。白熱の投手戦が展開された。

 7回にドジャースは2番手エメット・シーハンがタイムリー二塁打を浴びて先制点を与えたものの、その裏にムーキー・ベッツが執念の押し出し四球で同点に追いついた。

 佐々木は8回、先頭のカイル・シュワーバーを159キロのフォーシームで右飛に打ち取ると、続くブライス・ハーパーをカットボールで三飛。そしてアレック・ボームを初球162キロの速球で二ゴロに仕留めた。

 9回のマウンドに上がった佐々木は、ブランドン・マーシュ、J.T.リアルミュート、マックス・ケプラーを三者凡退。延長10回のマウンドを任され、ニック・カステヤノス、ブライソン・ストット、そしてリーグ首位打者トレイ・ターナーを三者凡退に抑え切った。
 
 佐々木の完全投球でフィリーズに流れを渡さなかったドジャースは延長11回裏、トミー・エドマンとマックス・マンシーのヒットから、キケ・ヘルナンデスが四球で2死満塁とサヨナラの場面につなげる。続くアンディ・パヘスがボテボテの投ゴロになるも、フィリーズ5番手オリオン・カーケリングが一塁ではなく慌てて本塁へ投げてしまい、悪送球に。ドジャースが劇的な形でサヨナラのホームを踏み、リーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。

 ドジャース専門メディア『Dodgers Nation』のノア・カムラス記者によると、デーブ・ロバーツ監督は佐々木について、「私が覚えている限り、史上屈指のリリーフ登板の一つだった。本当に特別な何かが見え始めている」と試合後の会見で賛辞を惜しまなかったという。

 カムラス記者自身も、「この試合(そして地区シリーズ)のドジャースのMVPはロウキ・ササキだ」とXに投稿。「彼は第1、2戦でセーブを挙げ、4戦目では8回から10回までパーフェクトな投球を見せた。ドジャースはリーグ優勝決定シリーズに進出し、残りのポストシーズンを制するクローザーを得た」と断言。このシリーズで大きな収穫があったと説いた。

 若き日本人右腕を称賛するLA記者は他にもいる。試合中に「もしこの試合でドジャースが勝ったら、息子の名前を『ロウキササキ・ハリス』にするよ』と話していたのはブレイク・ハリス氏。日頃からドジャースを追う敏腕記者は、「もし地区シリーズでMVPを授与するとしたら、それはロウキ・ササキに贈られるだろう」とコメント。「ルーキー離れした、なんて素晴らしいシリーズなんだ」と絶賛の言葉を続けた。

構成●THE DIGEST編集部

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