現地10月25日、ワールドシリーズ（WS）第２戦でロサンゼルス・ドジャースはトロント・ブルージェイズと対戦。初回に４番ウィル・スミスのタイムリーで先制すると、３回に一時追いつかれたが、７回にスミスとマックス・マンシーのソロ本塁打で勝ち越しに成功。８回にも相手投手の暴投などで２点を追加し、５対１で勝利した。

　シリーズ通算１勝１敗とした一戦で、圧巻のパフォーマンスを披露したのが先発の山本由伸だった。３回まで毎回ランナーを背負う苦しい場面が続いたが、４回以降はブルージェイズ打線をすべて三者凡退。パーフェクトに封じ、９回105球を投げて４安打８奪三振１四死球１失点で、完投した。

　ナ・リーグ優勝決定シリーズ第２戦のミルウォーキー・ブルワーズ戦に続く２試合連続完投を果たした山本。試合を生中継したNHK-BSで解説を務めていた元MLB戦士の田口壮氏は、山本のピッチングに賛辞を送った。なかでも、第１戦でドジャース投手陣が11失点を喫した強力打線に対する、右腕の分析力を褒め称えた。
  「しっかりとカーブを投げ切ることで、スプリットが生きた。ブルージェイズ打線にはスプリットに対してコンタクト率が良いところがあったんですけど、（山本は）しっかり対策を練ってきたと思います。キャッチャーのウィル・スミスと２人で、しっかりプランを立てて、バッターを見ながら投球できたのではないか」

　またシーズン終盤からの好調さにも言及。メジャー２年目となる山本が、「９月に入ってから出力が上がってきた。いろんな経験を積んで、まとまってきた。上がっていけたところも、自信につながっていると思います」と見立てた。

　田口氏はNPBのオリックス・バファローズ時代は指導者と選手の間柄だった山本について、渡米後のさらなる成長を感じているようだ。

構成●THE DIGEST編集部

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