ドジャースの2勝1敗で迎えたワールドシリーズ第4戦は、ブルージェイズが6対2で快勝。主砲ブラディミール・ゲレーロJr.が大谷翔平から豪快な本塁打を放ち、7回には集中打を浴びせて突き放す理想の展開で、延長18回の死闘に敗れた第3戦の雪辱を果たした。
これでシリーズは2勝2敗のタイ。どちらかが王手をかけることになる第5戦の見どころを整理しておこう。
▼スネルは第1戦の雪辱を果たせるか
まず注目したいのは、ドジャース先発ブレイク・スネルのピッチングだ。リーグ優勝決定シリーズまでの3試合は計21.0回で被安打6、2失点と文字通り難攻不落だったが、第1戦では5.0回8安打5失点と打ち込まれた。
制球が思うように定まらなかった面もあるが、苦戦の最大の要因はブルージェイズ打線の粘り強さに根負けしたことだ。何しろ、初回から29球を投げさせられ、この回奪った空振りは1つだけ。ゲーム全体の空振り/スウィング率は21%で、リーグ優勝決定シリーズまでの3登板(49%)から大幅にダウンしている。
第1戦終了後、「タフなゲームだったが、多くのことを学んだ」と語っていたスネル。第5戦は、第1戦での"学習の成果"を証明する登板となる。
▼2回連続で中4日先発に臨むイェサベージの状態は?
対するブルージェイズ先発のトレイ・イェサベージも、不安を抱えた状態でのマウンドとなる。 今年がプロ1年目、9月にメジャーデビューを果たしたばかりの新星は、実は第1戦が初めての中4日での先発マウンドだった。結果は4回2失点でまとめたものの、被安打4、与四球3と内容はいまひとつ。2回続けての中4日先発となる第5戦で本来の球威を取り戻せるのか気になるところだ。
もう一つのカギは配球面。第1戦では代名詞のスプリッターの投球割合がわずか13%。5.1回無安打11奪三振の快投を演じた地区シリーズのヤンキース戦では37%だったことを考えればかなり低い。明日は一転してスプリッターを積極的に投げ込むのか、それとも……バッテリーの配球にも注目が集まる。
▼不振に苦しむベッツがようやく目覚めるか
大谷以外のドジャースの打者たちのバットが湿りがちなのも気になるところだ。実際、大谷を除くドジャース打線のシリーズ4試合の打率は.194。計144打数で4本塁打のみと抑え込まれている。特に気になるのが大谷の後を打つムーキー・ベッツだ。リーグ優勝決定シリーズ以降の8試合は34打数5安打で打率.117、OPS.451。とりわけ力のない凡フライを打ち上げてしまう場面が目立っている。
もっとも、不振脱却の兆しがないわけではない。第4戦の第3打席では、アウトにはなったものの痛烈なサードライナーを放ち、8回の第4打席ではレフト前へきれいに打ち返した。
周知のように、第3戦では大谷が第5打席から4打席連続して敬遠で歩かされたが、そのチャンスをことごとく潰してしまったことが延長18回まで試合が長引いた要因でもあった。明日以降も、ブルージェイズ投手陣は大谷には無理に勝負を挑まないはず。それだけに、ベッツの働きがカギとなる。
構成●SLUGGER編集部
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                これでシリーズは2勝2敗のタイ。どちらかが王手をかけることになる第5戦の見どころを整理しておこう。
▼スネルは第1戦の雪辱を果たせるか
まず注目したいのは、ドジャース先発ブレイク・スネルのピッチングだ。リーグ優勝決定シリーズまでの3試合は計21.0回で被安打6、2失点と文字通り難攻不落だったが、第1戦では5.0回8安打5失点と打ち込まれた。
制球が思うように定まらなかった面もあるが、苦戦の最大の要因はブルージェイズ打線の粘り強さに根負けしたことだ。何しろ、初回から29球を投げさせられ、この回奪った空振りは1つだけ。ゲーム全体の空振り/スウィング率は21%で、リーグ優勝決定シリーズまでの3登板(49%)から大幅にダウンしている。
第1戦終了後、「タフなゲームだったが、多くのことを学んだ」と語っていたスネル。第5戦は、第1戦での"学習の成果"を証明する登板となる。
▼2回連続で中4日先発に臨むイェサベージの状態は?
対するブルージェイズ先発のトレイ・イェサベージも、不安を抱えた状態でのマウンドとなる。 今年がプロ1年目、9月にメジャーデビューを果たしたばかりの新星は、実は第1戦が初めての中4日での先発マウンドだった。結果は4回2失点でまとめたものの、被安打4、与四球3と内容はいまひとつ。2回続けての中4日先発となる第5戦で本来の球威を取り戻せるのか気になるところだ。
もう一つのカギは配球面。第1戦では代名詞のスプリッターの投球割合がわずか13%。5.1回無安打11奪三振の快投を演じた地区シリーズのヤンキース戦では37%だったことを考えればかなり低い。明日は一転してスプリッターを積極的に投げ込むのか、それとも……バッテリーの配球にも注目が集まる。
▼不振に苦しむベッツがようやく目覚めるか
大谷以外のドジャースの打者たちのバットが湿りがちなのも気になるところだ。実際、大谷を除くドジャース打線のシリーズ4試合の打率は.194。計144打数で4本塁打のみと抑え込まれている。特に気になるのが大谷の後を打つムーキー・ベッツだ。リーグ優勝決定シリーズ以降の8試合は34打数5安打で打率.117、OPS.451。とりわけ力のない凡フライを打ち上げてしまう場面が目立っている。
もっとも、不振脱却の兆しがないわけではない。第4戦の第3打席では、アウトにはなったものの痛烈なサードライナーを放ち、8回の第4打席ではレフト前へきれいに打ち返した。
周知のように、第3戦では大谷が第5打席から4打席連続して敬遠で歩かされたが、そのチャンスをことごとく潰してしまったことが延長18回まで試合が長引いた要因でもあった。明日以降も、ブルージェイズ投手陣は大谷には無理に勝負を挑まないはず。それだけに、ベッツの働きがカギとなる。
構成●SLUGGER編集部
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