高校野球

センバツ高校野球、新型コロナウイルス懸念で無観客開催を前提に準備。高野連会長は「憧れの甲子園でプレーさせてあげたい」

THE DIGEST編集部

2020.03.04

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、センバツ高校野球は史上初の無観客で開催する方針を発表した。写真:朝日新聞社

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、日本高等学校野球連盟(高野連)は4日、第92回選抜高校野球大会(19日開催)の運営委員会と緊急理事会を大阪市内で開き、今大会を無観客試合で開催する方針で準備を進めることを発表。また、感染を巡る状況が日々変化していることから、11日に臨時運営委員会を開き、改めて開催が可能か協議するという。

 高野連会長の八田英二氏は、「中止としてしまうのは簡単だが、我々としては、選手たちに憧れの甲子園でプレーさせてあげたい」と想いで今回の決断に至ったと説明した。無観客で開催される場合でも、監督会議、開会式、甲子園練習は中止とし、13日の抽選会は主催側による代理抽選に変更するという。
 
 2月19日に行なわれた高野連の理事会では予定通りに開催する方針を示していたが、この2週間で新型コロナの国内状況が悪化。27日には内閣府が大規模イベントの自粛を求め、3月2日から全国の小中高の一斉休校を要請したことで状況が一転した。

 センバツ高校野球の無観客開催は1924年の第1回大会が開催されて以来、史上初めて。今大会は、46年ぶり3度目の出場権を手にした磐城(福島)など、久しぶりの出場を決めた学校や、帯広農(北海道)、白樺学園(北海道)、平田(島根)、加藤学園(静岡)、鹿児島城西(鹿児島)ら初出場校5校も出場する予定となっている。

構成●THE DIGEST編集部