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【2020年MLBで達成されそうな記録:投手編】シャーザーは史上19人目の通算3000K、カーショウは2500奪三振の大台を目指す

宇根夏樹

2020.03.10

16~18年に3年連続奪三振王に輝いたシャーザー。故障なく過ごせれば3000奪三振の大記録達成も見えてくるはずだ(C)Getty Images

 2020年、区切りのマイルストーンに到達するのは誰なのか。前回の打者編に続き、今回は投手編だ。なお、達成者の人数は『ベースボール・リファレンス』に準拠した。

●勝利
 過去10年間、300勝投手は誕生していない。2009年のランディ・ジョンソン(史上24人目)が最後だ。今後もしばらくは出てこないだろう。251勝のCC・サバシアは昨シーズン限りでキャリアを終えた。現役トップ2はアストロズの両投手、225勝のジャスティン・バーランダーと205勝のザック・グレインキーだ。ちなみに、200勝以上はこれまで118人が記録している。

 グレインキーに続き、今シーズン中に200勝投手となる可能性があるのは、190勝のジョン・レスター(カブス)だ。現役4位のマックス・シャーザー(ナショナルズ)はあと30勝を必要とする。レスターは、08年から12年連続30先発&170イニング以上。その間、2ケタ勝利に届かなかったシーズンは12年しかない。今シーズンの200勝到達は、確定とまでは言えないまでもかなり可能性が高い。
 
 史上263人目の150勝には、リック・ポーセロ(メッツ)があと1勝に迫っている。昨シーズンの最終登板で149勝目を挙げ、リーチをかけた。アービン・サンタナも同じく149勝だが、過去2年は計8登板で0勝3敗。現在はどの球団にも在籍していない。

●奪三振
 昨シーズン、バーランダーは史上18人目の3000奪三振を達成。シャーザーとグレインキー、コール・ハメルズ(当時カブス/現ブレーブス)、フェリックス・ヘルナンデス(当時マリナーズ/現ブレーブス)の4人は、それまで34人がクリアした2500奪三振の大台に到達した。

 バーランダーに続く3000奪三振の大台を目指すシャーザーは、今季中に達成するためにはあと308のKを積み上げなければならない。難しそうにも思えるが、18年にキャリアハイの300三振を記録し、奪三振率は6年続けて向上中(!)。怪我さえなければ決して不可能な目標ではない。