大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）に期待しているのは日本だけではない。まさに今戦っているメジャーリーグからも熱視線を浴びている。

　アメリカ最王手のスポーツ週刊誌『スポーツ・イラストレイテッド』誌の最新号の表紙に大谷が抜擢された。MLB１年目、2018年の開幕直前号以来２度目、そして日本人アスリートではイチロー（４回）に次ぎ２人目となる複数回目の表紙起用となった。

　１度目は同僚にして球界最高プレーヤーのマイク・トラウトとともに、そして今回は2018年ア・リーグMVPにして、オフに同じLAのロサンゼルス・ドジャースに加入したムーキー・ベッツとともにである。
  　同誌の中で大谷について取り扱った記事の見出しは「球界を再び驚愕させる準備はできている」。それだけ、トミー・ジョン手術から完全復活を目指す大谷への期待度が高いことがうかがえるだろう。

　記事内で、大谷は自らの目標についてこう語っている。

「二刀流を続けていくならば、サイ・ヤング賞を取るには先発数が足りないですし、MVPやシルバースラッガー賞を狙うには打数が足りないですよね。

　だから、個人アウォードにフォーカスしようと思ったことはないです。もちろん獲れたら素晴らしいですけど、長期的な目標は一つだけ。ワールドシリーズ制覇です」

　確かに大谷の言うように、二刀流の負担を考えれば個人アウォードを獲得するのは難しいことかもしれない。しかし、毎年どんな形であれ選出されるアウォードと異なり、大谷が歩む二刀流の道は唯一無二、誰もができることではない。

　投げて、打って、走って、楽しむ――大谷が日本を、アメリカを、世界を魅了する日はもう間近に迫っている。

構成●SLUGGER編集部

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