上位5人の顔ぶれは1月に発表したランキングと同じで、この5人については1位指名の可能性が極めて高いと見られる。その中でも菰田陽生(山梨学院高・投手/一塁手/三塁手)と渡部海(青山学院大・捕手)という順にしたのは、希少性の高さからだ。
【表】2026ドラフト候補ランキング最新版1~50位一覧(8月5日時点)
菰田は昨年夏までであれば投手として見ていたが、肘を痛めた間に野手として大きく成長。長打力も高校No.1と言え、投手と野手の二刀流に挑戦してもらいたいと思わせるだけのスケールがある。渡部は捕手としての力量に加えて打撃も年々パワーアップしており、東都一部で6連覇、高校時代と合わせて日本一5回という実績も抜群で大学野球の歴史に残るキャッチャーという存在だ。スケールを重視する球団は菰田、正捕手を固めた球団は渡部を真っ先に狙うことになりそうだ。
残る織田翔希(横浜高・投手)、鈴木泰成(青山学院大・投手)、宮原廉(近畿大・投手)はいずれも本格派右腕だが、将来性を考えるとやはり織田が最高評価となった。まだ細身でもスピード、コントロールともに高校生とは思えないレベルにあり、まだまだ成長しそうな雰囲気がある。また鈴木と宮原も大学生としての完成度はもちろん高いが、ともに将来性の高さも備えているのも魅力だ。球団のニーズ、担当スカウトの判断などによるが、3人とも1位競合があっても不思議はない実力者だ。
今年に入って急浮上してきたのが米沢友翔(関西大・投手)と前田侑大(高岡第一高・投手)のサウスポー2人だ。米沢はリーグ戦、大学選手権いずれも見事な投球でチームの日本一に大きく貢献。質の良いストレートをコーナーに投げ分ける投球は大学の先輩である金丸夢斗(中日)を彷彿とさせるものがある。前田は173㎝と小柄ながらコンスタントに150キロを超えるスピードを誇り、ボールの勢いは大学生を含めてもトップクラスだ。ここまで最終学年で評価を上げてくる例も珍しい印象だ。
その他も角田楓斗(富士大・投手)、川尻啓人(亜細亜大・投手)、渡辺和人(慶応大・投手)、仲井慎(駒沢大・投手)、星野世那(大阪商業大・投手)、馬場拓海(日本体育大・投手)など大学生投手に有力候補が多い。逆に野手は上位候補が少ない印象だが、その中でも高い評価を確立している印象なのが社会人の藤沢涼介(東京ガス・外野手)だ。少し独特の構えでもどのコースにもスムーズにバットが出るスウィングで確実性と長打力を高いレベルで兼ね備えている。プロから需要の高い右打ちで長打力がある選手であり、脚力と肩の強さも申し分ない。即戦力の野手が欲しい球団にとっては垂涎の存在と言えるだろう。
全体的には大学生に候補が多く、春から夏にかけて高校生で評価を上げてきた選手も目立つが、社会人に関しては例年になく有力選手が少ない印象は否めない。ただ比較的早く使える選手はやはり社会人に多いだけに、8月下旬に行われる都市対抗はもちろんだが、その後のアピール次第で一気に浮上してくる選手が出てくることを期待したい。
文●西尾典文
【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。
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全体的には大学生に候補が多く、春から夏にかけて高校生で評価を上げてきた選手も目立つが、社会人に関しては例年になく有力選手が少ない印象は否めない。ただ比較的早く使える選手はやはり社会人に多いだけに、8月下旬に行われる都市対抗はもちろんだが、その後のアピール次第で一気に浮上してくる選手が出てくることを期待したい。
文●西尾典文
【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。
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