3万人を超える甲子園の観客が見たのは、スーパースターの登場、そして勝つことを義務付けられたチームの鍛えられた守りだった。
10日目の第3試合、横浜―日南学園戦のことだ。1回戦で明徳義塾を破った日南学園は完成度の高いチームで、攻守に鍛えられ、横浜に対して臆することもなかった。
試合のハイライトになったのは1−1で迎えた6回裏だ。日南学園は見事な攻撃を仕掛けた。先頭の荒木未星が横浜の先発・小林鉄三郎から左翼前安打を放って出塁すると、2番の豊丸蒼大がバスターエンドランを成功。横浜の守備網を切り裂く二塁打で無死2・3塁。こう着状態が続いていた試合が大きな局面を迎えた。
そして、ここで横浜の村田浩明監督は、マウンドにエース・織田翔希を送り込んだのだった。
『本人には今日の登板はないと伝えていたんですけど、僕が投げるんですか?みたいなのんびりした反応でしたけど、しっかり準備はしていたんです』
そう内情を話した村田監督だったが、この局面で織田を送り込んだ直後、なんと強打者の3番・田中皐晴を申告敬遠で一塁に歩かせ、満塁策を取ったのだ。逃げ道のない勝負だが、エース織田のポテンシャルに、鍛え上げられたバックの守備があるからこその戦略だった。
作戦の意図を村田監督が明かす。
「相手に2点を上げないための満塁策です。1点はOKで、とにかくゲッツーをとる。アウトを増やすこと。 そこの選択肢しかなかったです。ゴロによってはホームゲッツー、そして後ろの場合はセカンドでゲッツーという形です。練習を相当にやってきたんです」
満塁策にしたものの、内野は極端な前進守備を敷いていない。ベース上をオンラインとするならばそのやや前後だ。無死満塁の時はほんの少し前のポジションで、織田が4番の谷口銀次郎を見逃し三振に切って取ると、二遊間はオンラインからやや下がった。多くの高校と同様守備陣形を決める数字のサインがあり、村田監督は「1、2、3とあるんですが、2を選んだ」とホームとセカンドゲッツーをそれぞれ狙う陣形と説明した。
理屈は分かるが、難しいのはその判断だろう。ベンチからの「1点はOK」とのサインを受けながら、どうプレーを選択していくのかは容易ではないはずである。遊撃手の池田聖摩はある練習の存在を明かす。
10日目の第3試合、横浜―日南学園戦のことだ。1回戦で明徳義塾を破った日南学園は完成度の高いチームで、攻守に鍛えられ、横浜に対して臆することもなかった。
試合のハイライトになったのは1−1で迎えた6回裏だ。日南学園は見事な攻撃を仕掛けた。先頭の荒木未星が横浜の先発・小林鉄三郎から左翼前安打を放って出塁すると、2番の豊丸蒼大がバスターエンドランを成功。横浜の守備網を切り裂く二塁打で無死2・3塁。こう着状態が続いていた試合が大きな局面を迎えた。
そして、ここで横浜の村田浩明監督は、マウンドにエース・織田翔希を送り込んだのだった。
『本人には今日の登板はないと伝えていたんですけど、僕が投げるんですか?みたいなのんびりした反応でしたけど、しっかり準備はしていたんです』
そう内情を話した村田監督だったが、この局面で織田を送り込んだ直後、なんと強打者の3番・田中皐晴を申告敬遠で一塁に歩かせ、満塁策を取ったのだ。逃げ道のない勝負だが、エース織田のポテンシャルに、鍛え上げられたバックの守備があるからこその戦略だった。
作戦の意図を村田監督が明かす。
「相手に2点を上げないための満塁策です。1点はOKで、とにかくゲッツーをとる。アウトを増やすこと。 そこの選択肢しかなかったです。ゴロによってはホームゲッツー、そして後ろの場合はセカンドでゲッツーという形です。練習を相当にやってきたんです」
満塁策にしたものの、内野は極端な前進守備を敷いていない。ベース上をオンラインとするならばそのやや前後だ。無死満塁の時はほんの少し前のポジションで、織田が4番の谷口銀次郎を見逃し三振に切って取ると、二遊間はオンラインからやや下がった。多くの高校と同様守備陣形を決める数字のサインがあり、村田監督は「1、2、3とあるんですが、2を選んだ」とホームとセカンドゲッツーをそれぞれ狙う陣形と説明した。
理屈は分かるが、難しいのはその判断だろう。ベンチからの「1点はOK」とのサインを受けながら、どうプレーを選択していくのかは容易ではないはずである。遊撃手の池田聖摩はある練習の存在を明かす。




