プロ野球

【ロッテ投手陣の最新序列は?】美馬、種市らが当確の先発陣。6番手は岩下、小島らの争いか

岩国誠

2020.03.19

開幕投手に指名された美馬は順調に調整を続けている。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 猛威を振るう新型コロナウイルスの影響で開幕は延期になったが、いずれの球団も来るべき時に備えて準備を進めている。果たして、ロッテの投手陣はどんな陣容で開幕を迎えるのか。一軍で出場機会を得られそうな選手を対象に、キャンプやオープン戦で見えてきた現時点での序列を整理する。

<記号の見方>
◎=先発/ブルペンの柱、〇=一軍有力、△=一軍当落線上、★=将来の主戦投手候補、×=故障離脱中/開幕二軍濃厚

【先発】
◎美馬学【NEW】
○石川歩
○西野勇士
○二木康太
○種市篤暉
△小島和哉
△岩下大輝
△佐々木千隼
×土肥星也
★佐々木朗希【NEW】

 井口監督勝負の3年目は積極補強を敢行し、先発陣ではFAの美馬を獲得。開幕戦延期の発表を受け流動的ではあるが、本人も驚きの開幕投手に指名されるほど、新戦力右腕は大きな期待を寄せられている。

 その美馬の東京ガスの後輩にあたるのが昨年の開幕投手・石川だ。今オフのメジャー行きを希望している右腕は、2月2日に早くも今季初のブルペン入り。投球時の腕の位置や腰の回転など、投球動作を細かく確認しながら、時折首をかしげるなど納得のいかない表情を見せていた。しかし「この時期にそういうそぶりを見せるのは、オフにしっかりやってきた証拠」と、その様子を見ていた吉井理人投手コーチは意に介さず。7年目右腕の調整に信頼を置いている。美馬との序列は正直つけ難いが、開幕投手を譲ったという点で2番手とした。
 その他の先発陣では、昨年後半に先発へ再転向を果たした西野が、7日のヤクルト戦に登板し、力強いストレートと制球力で5回1失点としっかり結果を残した。内容から見ても3番手に価する力を示している。また、投球内容にまだ若干のムラはあるものの、今季から背番号の変わった期待の若手右腕、二木と種市もローテ当確だろう。

 目下、先発6番目の枠を力投型の岩下と、制球力の左腕・小島で争う形だが、ここまでの実戦でいろいろ試しながらも、ここまでの登板試合で一定の結果を残している小島の方に分があると見る。18日の対巨人二軍戦でも、7回を投げて無失点、9奪三振と文句なしの内容だった。ルーキーイヤーの昨年も開幕ローテに抜擢された左腕は、デビュー戦で無念の2回8失点KO。今季は初戦から結果を残し、ローテ定着を勝ち取りたいところだ。

 他にも昨年復活勝利をあげた16年のドラフト1位・佐々木千や、昨年プロ初勝利を挙げた左腕・土肥など先発候補には事欠かない。さらに、「日本球界のエース」として将来大きな期待が膨らむドラフト1位・佐々木朗も控える。「2軍でやることがなくなれば1軍登板もある」と吉井コーチもキャンプ中に語っていただけに、その日がいつになるのか。ポテンシャルは誰もが認めるところだ。