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MLB

新型コロナウイルスによる広告収入の損失は?MLBは最低55億円以上!最高損失額は大学バスケで1000億円超!?

THE DIGEST編集部

2020.03.24

シーズンが延期となったMLB。観客のいないスタジアムからは寂しさを感じる。(C)Getty Images

シーズンが延期となったMLB。観客のいないスタジアムからは寂しさを感じる。(C)Getty Images

 新型コロナウイルスによる猛威は、世界中にさまざまな影響を与えている。スポーツ界も例外ではなく、3月上旬にNBA選手で感染者が出たことを皮切りに、NBAは終盤に差し掛かっていたレギュラーシーズンの中断を発表。MLBもスプリング・トレーニングを含め26日に予定されていた開幕を最低8週間以上延期している。日本プロ野球も当初は4月上旬開催を目標としていたが、24日以降で見直すことになった。

 他にも数多くのスポーツイベントが延期ないし中止となっているが、果たしてその経済的損失はどれだけなのだろうか。23日(現地時間)、米メディア『ジャーナル・スポーツアンドソサイエティ』は各スポーツの広告収入に基づいた損失額のランキングを発表。各プロスポーツを抑えて1位になったのは、“アマチュア”スポーツとなった。

 2位、3位はNBA(残り全休と試算)とMLB(5月28日まで中断と試算)でそれぞれ損失額は1億3600万ドル(約150億円)、5030万ドル(約55億円)。ともにレギュラーシーズンは259試合、849試合と多くのゲームが失われたことが要因となっている。

 以下、カーレースのNACARカップ・シリーズ(3420万ドル/約38億円)、テニスの全仏オープン(2940万ドル/32億円)、競馬のケンタッキー・ダービー(2450万ドル/約27億円)と続いていく。いずれも広告収入による損失額と考えれば、そこに付随するさまざまな収益も失われることとなり、当然、全体の額はこの金額をはるかに上回る。
 
 そして、1位は『マーチ・マッドネス(3月の狂乱)』と呼ばれるNCAAバスケットボール・トーナメント。その損失額は他をはるかに凌駕し、何と9億4160万ドル(約1043億円)。1939年に始まった同大会は過去に一度も中止したことがなく、日本でいう夏の甲子園のような1戦必勝の盛り上がりは風物詩的存在にもなっている。広告収入の総額が高く、損失はケタ外れの金額に及んだ。

 一方、現在さまざまな判断に悩まされているのがMLBだ。シーズン開幕が少なくとも5月中旬以降まで延期となったことで、162試合に及ぶレギュラーシーズンをこなすのが非常に難しくなっている。当然、シーズン短縮が必要になってくると思われるが、収益の3割前後はチケットや球場販売のグッズなどに依存している。試合数が減少すれば、収益モデルも大きく変更せざるを得なくなる。また、FA資格、年俸調停権取得に関するサービスタイムの計算をどうするのか、といった問題もある。世界的パンデミックとの戦いは、試合以外にも数多くのトラブルの解決をめぐる争いでもあるわけだ。

構成●THE DIGEST編集部

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