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【MLB今日は何の日】日本人メジャーリーガーの“パイオニア”野茂がキャリア2度目のノーヒッター達成!

2020.04.05

96年に続き2度目のノーヒッターを達成した野茂。両リーグでの達成は史上4人目の快挙だった。(C)Reuters/AFLO

96年に続き2度目のノーヒッターを達成した野茂。両リーグでの達成は史上4人目の快挙だった。(C)Reuters/AFLO

 2001年4月4日(日本時間5日)、イチローのメジャーデビューに日本中が沸き立つ中、野茂英雄(ボストン・レッドソックス)が"パイオニア"の意地を見せた。敵地オリオールパーク・アット・カムデンヤーズでのボルティモア・オリオールズ戦に先発した野茂は、1996年9月17日のロッキーズ戦に続き2度目のノーヒッターを達成。アメリカン、ナショナル両リーグでの達成はMLB史上4人目という快挙だった。

 この日の野茂は、速球の球速こそ87~89マイル程度と控えめだったが、「ファーストストライクを取ることを心掛けた」と振り返ったように丁寧な投球が目立ち、与四球も3つと課題の制球難も顔をのぞかせなかった。

 迎えた9回、一死からマイク・ボーディックが放ったセンター前の小フライをセカンドのマイク・ランシングが回転レシーブのような形で好捕。カムデンヤーズは普段からレッドソックスファンが多く詰めかけるのだが、この頃になるとオリオールズファンも総立ちになって野茂の大記録達成を後押ししていた。
 
 2アウトとなって打席に入ったデライノ・デシールズは2球目を打って力のないレフトフライ。大記録達成の瞬間、チームメイトがマウンドに集まって野茂をもみくちゃにした。普段はポーカーフェイスの右腕も、この時ばかりは笑顔を見せた。

 ちなみにデシールズはドジャース時代のチームメイトで、最初のノーヒッターを演じた際にも二塁を守っていた選手。奇遇と言えば、この日は電気系統の故障のため43分遅れで試合がスタートしたのだが、最初のノーヒッターも雨で2時間開始が遅れた中での達成だった。

 メジャー1年目の95年に一大センセーションを巻き起こして新人王を獲得した野茂だが、98年以降は苦戦が続いていた。99年3月にメッツを解雇された後は、シカゴ・カブス、ミルウォーキー・ブルワーズ、デトロイト・タイガースと弱小球団を転々。レッドソックスに入団した時点では、「全盛期を過ぎた投手」という位置付けだった。そんな中での2度目のノーヒッター達成は、古くから応援してきたファンにとっては胸のすくような出来事だった。

構成●スラッガー編集部

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