MLB

「2万8000食分の非常食」「故郷へ自らの手で物資を配布」「マイナーリーガーの生活支援」――感染拡大の中でメジャーリーガーたちが行うさまざまな支援

2020.04.11

ハーパー(右)の寄付額は、報道されている中では最大級。また、タピア(左)がひそかに故郷の人々へ自ら物資を配っていたことは、ファンがインスタグラムへ投稿した写真で明らかに。(C)Getty Images

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないアメリカ。ニューヨークやロサンゼルスなどではロックダウンが発令され、シーズン開幕もいまだに決まっていない。

 だが、こうした状況の中でメジャーリーガーたちが人々に希望を与えるべく、さまざまな活動を展開している。これまでに判明しているものの中から代表的な例を紹介しよう。

▼アレックス・ブレグマン三塁手(アストロズ)
『Houston Food Bank』へ、1箱で28食分が賄える非常食の詰め合わせを1000箱(2万8000食分)寄付。併せてツイッターで支援を呼びかけた。

▼ランス・マッカラーズJr.投手(アストロズ)
ブレグマンの活動に賛同して、同じく『Houston Food Bank』へ1万食分の非常食を支援。

▼ジャスティン・バーランダー投手(アストロズ)
開幕が延期されている間、自身のサラリーを毎週異なる慈善団体へ寄付を実施することを表明。MLB機構と選手会の合意で、シーズンが延期される60日間の間に、バーランダーは28万6500ドル(約3123万円)の補償給与を受け取ることになっているが、これを全額寄付するという。

▼フレディ・フリーマン一塁手(ブレーブス)
外食産業従事者を支援する団体『Atlanta Food Bank』と『Giving Kitchen』へそれぞれ5万ドル(約545万円)ずつ、そして救世軍にも2万5000ドル(約273万円)と、総額12万5000ドル(約1363万円)を寄付した。
 
▼ブライス・ハーパー外野手(フィリーズ)
地元ラスベガスの『Three Squares in Vegas』、フィラデルフィアの『Philabundance』の2つのフードバンクと、今回の感染拡大の影響を受けた人々を支援する非営利組織『Direct Relief』へ、総額で50万ドル(約5450万円)を支援。

▼ジェイソン・ヘイワード外野手(カブス)
シカゴのフードバンク『Greater Chicago Food Depository』と、ウイルスの影響を受けた家族に物資と食料を支援する団体『MASK』に10万ドルずつ(約1090万円)の寄付を実施。

▼ジェイソン・キプニス二塁手(カブス)
有名人による動画配信サービス『Cameo』のアカウントを開設し、収益の一部を寄付すると発表。

▼パイレーツの選手たち
本拠地PNCパークの近くのピザ店へ400枚以上のピザとパスタを注文し、地元の病院宛てに届けるよう依頼。ウイルスの影響で客足が遠のく地元の外食産業を支援すると同時に、医療スタッフへの感謝の意も示したかたちだ。また輸血用の血液が不足していることを受け、ニック・バーディ投手をはじめ多くの選手が積極的に献血に参加している。