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「ワクチンがないなら観戦に行かない」世論調査で見えたアメリカのスポーツファンの“本音”

2020.04.10

超満員のファンであふれ返るドジャー・スタジアム。今年はこんな光景を見ることはできないのか。(C)Getty Images

 日本以上に新型コロナウイルス拡大が深刻な問題になっているアメリカ。新型コロナウイルス感染者は46万人を超え、1万7000人近くが命を落としている。MLBはシーズン開幕を目指しているが、どうやら人々にスポーツを楽しむ余裕はなさそうだ。

 4月6日~8日にかけて762人を対象に行われた最近の世論調査で、「ワクチンが開発されていない状況でスポーツの試合を観戦に行くか」との質問に対し、実に72%が「ノー」と回答した。一方、「社会的隔離が維持された上で」との条件付きで「イエス」と答えたのはわずか13%だった。回答者をスポーツファンに限定した場合でも、61%が「行かない」としている。

 9月に予定されているNFLの開幕については、70%が「選手の安全が確保されないなら開幕するべきではない」と回答している。一方、無観客で試合が行われた場合、76%が「以前と同じだけの興味を持って試合の放送を観戦する」と答えている。
 
 犠牲者が加速度的に増えている一方で、年内にワクチンの開発・承認が実現する可能性はかなり低いと見られている。こうした現状を踏まえると、2020年中に観客を入れた状態で試合が行うのはかなり難しそうだ。MLBは現在、アリゾナに全30球団を集めて無観客で公式戦開催を行う計画を進めているが、それが精一杯の「落としどころ」なのかもしれない。

 ちなみに同じ世論調査では、東京オリンピック延期の是非を問う質問に対し、84%が延期の決断は適切だったと回答している。

構成●スラッガー編集部

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