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MLB

本当は162試合のはずなのになぜ…? シーズン「163試合」以上に出場した選手たち

宇根夏樹

2020.06.12

試合に出続けることに強いこだわりを持っていた松井。メジャー1年目の163試合出場はヤンキースの球団記録でもある。(C)Getty Images

試合に出続けることに強いこだわりを持っていた松井。メジャー1年目の163試合出場はヤンキースの球団記録でもある。(C)Getty Images

 2020年のMLBは開幕を迎えられたとしても、試合数が大幅に縮小される。現状、オーナー側の提案では76試合、選手会側は89試合で、どちらになるにしても例年の約半分でしかない。

 一方、球史を紐解くと、今シーズンとは対照的に162試合どころか163試合以上に出場した選手もいる。その人数は、1962年に出場165試合のモーリー・ウイルスを筆頭に、延べ33人に上る。

 そうなった理由は、大きく分けて3つある。中でも最も多いのが引き分けによるもの。2003年にニューヨーク・ヤンキースで163試合に出場した松井秀喜もその一人だ。
 
 この年のヤンキースは、101勝61敗で地区優勝を果たした。勝ち試合と負け試合の合計は162試合だ。けれども、その他に1試合、引き分けが存在する。9月18日に敵地で行われたボルティモア・オリオールズ戦は、ハリケーン“イザベル”の接近に伴う風雨により、6回表を迎える前――この回の先頭打者は松井だった――に打ち切られた。

 5回裏を終えて試合は成立したものの、スコアは1対1の同点。出場した選手の成績には1試合としてカウントされる一方、勝敗がついていないので両チームの試合数には含まれない。この1試合分を補って162試合とするため、ヤンキースとオリオールズは9月26日にダブルヘッダーを行った。ちなみに、松井の出場163試合は1年目の選手としてはメジャー最多記録だ。また、新人以外を含めたヤンキースのシーズン記録でもある。
 

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