今年はどんなニュースターが台頭するのか。練習試合の結果やデータ傾向などを踏まえ、編集部が選んだ5人の候補をそれぞれ見ていこう。
●今井達也(西武)
練習試合で西武ファンならずとも驚いたのが、今井の成長だ。ダルビッシュ有を彷彿とさせる投球フォームから155キロの快速球を連発。昨季は令和初の完封勝利を含めて7勝を挙げたが、防御率4.32、奪三振率6.98は甲子園優勝投手のスペックからすれば満足できる水準ではなかった。それだけに、今季はさらなる飛躍が期待されている。オフは元西武のエース・涌井秀章(楽天)と自主トレを敢行したが、涌井とダルビッシュは相通じる間柄。もしかしたら、意図せずしてダルビッシュの“DNA”が伝播されたのかもしれない。
●栗原陵矢(ソフトバンク)
デスパイネやグラジアルらキューバ勢が出遅れる今季は、栗原に期待が集まっている。昨季は一軍では32試合の出場に終わったが、ファームでは55試合で打率.323、OPS.926と打ちまくった。本来は捕手だが、練習試合では一塁やレフトでも先発出場。6月3~5日に3試合続けてマルチ安打を放つなど爆発力を発揮している。選手会長の中村晃が「能力は自分よりも上」と絶賛する大器が、6年目のブレイクを果たせば、デスパイネやグラシアルの穴も自然と埋まるはずだ。
●石川直也(日本ハム)
「投げているボールはすごいのに……」。石川にそんな印象を抱くファンは少なくない。18年は後半から抑えを任されて19セーブを挙げるも、昨季は不振でその座を剥奪され、防御率は前年の2.59から1点近く悪化。これだけ見ると不安要素しかないが、奪三振率12.42は救援リーグ3位、空振り率16.8%は堂々の2位とボールそのものはすごい。特にフォークは球界全体でも屈指のウィニングショット。速球のコマンドが向上すれば、一気にブレイクする可能性は十分ある。
●宗佑磨(オリックス)
データの面から飛躍が期待されるのがプロ6年目の宗だ。昨季は54試合の出場だったとはいえ、出塁率は前年から1割近くもアップさせて.373の高水準。ボール球スウィング率や空振り率も大幅に改善させるなど打席アプローチが洗練され、打者としてステップアップしていることは間違いない。守備ではセンターだけでなく三塁への挑戦にも意欲。変化球への対応や怪我の多さなどまだ課題も残るが、今シーズン要注目の選手だ。
●辰巳涼介(楽天)
ドラフト1位で入団した昨年は124試合に出場。守備では印象的な美技を連発したものの、打撃は打率.229、OPS.639と粗さが残った。長打を狙いすぎて大振りになっていたのを改め、今年は「コンパクトに、かつ当てに行かない打撃」を意識。両脇が開かないよう両腕をゴムチューブで縛ってスウィングするトレーニングに取り組んだ。ボール球スウィング率はリーグ平均より優れるなど選球眼はすでに発揮できているだけに、確実性が加われば一気に飛躍する可能性はある。
構成●SLUGGER編集部
【PHOTOギャラリー】球界を牽引する名手たちの「高校」「大学」当時を秘蔵写真で振り返る
●今井達也(西武)
練習試合で西武ファンならずとも驚いたのが、今井の成長だ。ダルビッシュ有を彷彿とさせる投球フォームから155キロの快速球を連発。昨季は令和初の完封勝利を含めて7勝を挙げたが、防御率4.32、奪三振率6.98は甲子園優勝投手のスペックからすれば満足できる水準ではなかった。それだけに、今季はさらなる飛躍が期待されている。オフは元西武のエース・涌井秀章(楽天)と自主トレを敢行したが、涌井とダルビッシュは相通じる間柄。もしかしたら、意図せずしてダルビッシュの“DNA”が伝播されたのかもしれない。
●栗原陵矢(ソフトバンク)
デスパイネやグラジアルらキューバ勢が出遅れる今季は、栗原に期待が集まっている。昨季は一軍では32試合の出場に終わったが、ファームでは55試合で打率.323、OPS.926と打ちまくった。本来は捕手だが、練習試合では一塁やレフトでも先発出場。6月3~5日に3試合続けてマルチ安打を放つなど爆発力を発揮している。選手会長の中村晃が「能力は自分よりも上」と絶賛する大器が、6年目のブレイクを果たせば、デスパイネやグラシアルの穴も自然と埋まるはずだ。
●石川直也(日本ハム)
「投げているボールはすごいのに……」。石川にそんな印象を抱くファンは少なくない。18年は後半から抑えを任されて19セーブを挙げるも、昨季は不振でその座を剥奪され、防御率は前年の2.59から1点近く悪化。これだけ見ると不安要素しかないが、奪三振率12.42は救援リーグ3位、空振り率16.8%は堂々の2位とボールそのものはすごい。特にフォークは球界全体でも屈指のウィニングショット。速球のコマンドが向上すれば、一気にブレイクする可能性は十分ある。
●宗佑磨(オリックス)
データの面から飛躍が期待されるのがプロ6年目の宗だ。昨季は54試合の出場だったとはいえ、出塁率は前年から1割近くもアップさせて.373の高水準。ボール球スウィング率や空振り率も大幅に改善させるなど打席アプローチが洗練され、打者としてステップアップしていることは間違いない。守備ではセンターだけでなく三塁への挑戦にも意欲。変化球への対応や怪我の多さなどまだ課題も残るが、今シーズン要注目の選手だ。
●辰巳涼介(楽天)
ドラフト1位で入団した昨年は124試合に出場。守備では印象的な美技を連発したものの、打撃は打率.229、OPS.639と粗さが残った。長打を狙いすぎて大振りになっていたのを改め、今年は「コンパクトに、かつ当てに行かない打撃」を意識。両脇が開かないよう両腕をゴムチューブで縛ってスウィングするトレーニングに取り組んだ。ボール球スウィング率はリーグ平均より優れるなど選球眼はすでに発揮できているだけに、確実性が加われば一気に飛躍する可能性はある。
構成●SLUGGER編集部
【PHOTOギャラリー】球界を牽引する名手たちの「高校」「大学」当時を秘蔵写真で振り返る
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