プロ野球

【DeNAの2020年を左右する3つのポイント】ポスト筒香に名乗りを上げるのは?先発ローテの故障者防止策も必須

SLUGGER編集部

2020.06.18

レイズへ移籍した筒香の穴埋めとして期待されるのが、4年目の佐野。主将にも就任する今季は大活躍なるか? 写真:金子拓弥(THE DIGEST編集部)

 どんなチームも未知数の要素を抱えてシーズンを迎えるもの。2020年のDeNAの浮沈を左右するであろう3つの要素を分析してみよう。

●1 筒香の穴を埋めることができるか
 やはり最大の注目は、メジャーへ移籍した筒香嘉智の穴をどう埋めるか。中でもキーマンとなるのは、後継者に指名された佐野恵太と新加入のオースティンだ。昨年までは代打の切り札的存在だった佐野は開幕4番に抜擢。以前から打撃センスには定評があり、本人も気合十分だが、四球率の低さ(昨季は6.0%)が気になる。オープン戦/練習試合で好調を維持したオースティンは打球速度などの指標も優秀で本塁打量産への期待は高まるが、彼もかなりのフリースウィンガー。さらに言えばロペスやソト、宮崎敏郎もじっくりボールを選ぶタイプではない。筒香は強打はもちろん、しっかり出塁することでも貢献していた。その部分を補うことができなければ、本塁打を量産しても得点力は意外に伸びない可能性もある。
 
●2 先発ローテーションの運用は大丈夫?    
 今永昇太、浜口遥大、東克樹、上茶谷大河と、近年は毎年のようにプロ1年目の投手が活躍している。その一方で、彼らの多くが翌年以降に故障を経験。今年も東がトミー・ジョン手術を受けてすでにシーズン全休が決定、上茶谷も右ヒジ炎症のため開幕二軍スタートとなる。新外国人のピープルズやブレイクが期待される平良拳太郎、ルーキーの坂本裕哉、そして困った時の井納翔一と駒自体はいるものの、これで万が一、今永や浜口までも離脱となれば急激な戦力ダウンは必至。事実、浜口は過去2年いずれも故障を経験している。チーム全体として、故障者防止に意識を高める必要がありそうだ。

●3 二遊間の戦力を向上させられるか
 ここ数年、二遊間は攻守両面でチームの弱点となってきた。遊撃は18年に大和が加入して少なくとも守備は安定したが、打撃は物足りない。今季は柴田竜拓がキーマンだ。昨年はフォームを修正した8月以降に打率.377、OPS.979と大活躍。また、過去2年は四球率10%以上とチームでは貴重な出塁能力の高さも魅力だ。二塁は、当面の間はソトが起用される見込みだが、これまでと同様に外野での起用もあるはず。その意味では2年目の伊藤裕季也に期待したい。練習試合で結果を残せず、開幕は二軍スタートが濃厚だが、パワーヒッターとしての資質は十分。チームに厚みを持たせる意味でも、ラミレス監督に多くの選択肢を与える意味でも飛躍に期待したい。

構成●SLUGGER編集部

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