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プロ野球

巨人が投手戦を制して球団通算6000勝を達成。阪神・西は6回1失点&チーム全打点を叩き出すも…

SLUGGER編集部

2020.06.19

試合を決めたのはブレイクが期待される吉川のバットだった。写真●徳原隆元

試合を決めたのはブレイクが期待される吉川のバットだった。写真●徳原隆元

阪神2― 3巨人/6月19日/東京ドーム

 2020年のセ・リーグ開幕戦で最も注目されたであろう因縁の一戦。巨人対阪神が東京ドームで行われ、巨人が3対2で逆転勝利を収めた。

 菅野智之(巨人)、西勇輝(阪神)の両先発の投げ合いで始まった試合は3回2死、西のバットから均衡が破られた。ここまで5三振の菅野の初球ストレートを一閃、完璧に捉えた打球は左翼ポールに直撃するソロホームラン。阪神は西の一発で先制する。

 しかし4回裏、巨人は2死から4番・岡本和真が四球で出塁すると、続く亀井善行が二塁打、さらに中島宏之の遊撃内野安打でのタイムリーで振り出しに戻す。これで試合はどうなるか分からなかったが、5回表、阪神は梅野隆太郎が右二塁打でチャンスを作ると、またしても西が、今度はスライダーを左中間への二塁打として勝ち越しタイムリーを放った。
 
 西は6回1失点、菅野も打者走者の時に足を痛めたそぶりを見せながら6回2失点にまとめた。しかし試合はここから動く。7回裏、巨人は捕手・小林誠司の代打、石川慎吾が西に代わった岩崎優から右前安打で出塁すると、菅野の代打、プロ初打席の湯浅大が犠打を決めて1死二塁。そして1番、吉川尚輝が難しいインコースの速球を捉えると打球は、右翼の客席を“破壊”する勝ち越し2ランを放って逆転に成功する。そして新型コロナウイルスの陽性反応が出ながら、見事復帰を果たしたキャプテン・坂本勇人もレフト前安打を放つ意地を見せて、流れは一気に巨人へ傾いた。

 その後は両軍のリリーフ陣が踏ん張り、巨人は抑えのデラロサが最後を締めて3対2で勝利した。巨人はこれで球団通算6000勝を達成。試合後のインタビューで、原辰徳監督は「勝つことの難しさを実感」と同時に「その喜びは……」と、感動を口にした。そして「86年目を迎えるジャイアンツは、私たちが紡いでいる状態で、6000という数字を我々が刻むことができて本当に光栄ですし、ジャイアンツの重さ、重み。ユニフォームを着ることの喜びをしっかり持った形で、明日からにつなげていきたいと思います」と、“球界の盟主”たる自負を胸に球場を後にした。

構成●SLUGGER編集部
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