プロ野球

オリックス山岡泰輔、好投報われず開幕戦9連敗に「悔しい!」

どら増田

2020.06.20

山岡は7回を103球、被安打5、奪三振3、2四球、1失点の内容でまとめた。写真:日刊スポーツ/朝日新聞社

 昨年から山本由伸とともにオリックスのダブルエースの一角を担っている山岡泰輔。開幕は3ヶ月遅れてしまったが、西村徳文監督は「予定どおり」昨年に引き続き今年も山岡を開幕投手に指名した。昨年は最高勝率のタイトルも獲得。直近に行われた練習試合でもしっかりと結果を出していただけに、異論はなかった。

「昨年と相手は違いますけど、リベンジしたいですね」

 チームは昨年まで開幕戦8連敗中。9年前の2011年は引き分けだったため、9シーズン開幕戦で「勝ててない」のだ。

【過去9年間の先発投手】
2011年 木佐貫洋(引き分け)
2012年 フィガロ
2013年 金子千尋
2014年 金子千尋
2015年 ディクソン
2016年 金子千尋
2017年 金子千尋
2018年 西勇輝
2019年 山岡泰輔

 山岡は昨年の開幕戦で、札幌ドームに乗り込み日本ハムと対戦した。昨年も「連敗を止めたい」と話していたが、好投を続けるも、8回に突如乱れ、2点差を同点に追いつかれ降板。チームは延長10回、サヨナラ負けを喫している。

「やっておきたいことはやってきた。あとは待つだけ。開幕は最後まで投げたい」

 昨年の悔しい思いがあるからこそ、今年はしっかり準備をした上で、完投にこだわりたかった。しかし、調子自体は「悪くなかった」と語っていた山岡だが、7回を103球、被安打5、奪三振3、2四球、1失点の内容で、今年も勝利投手の権利がないままマウンドを降りた。「まっすぐも3回以降悪くなかった。ゲッツーも取れたりしたんで。イメージ通りのゴロアウトが多く取れた」と振り返っていたが、8回に中継ぎ陣が楽天打線に捕まり、一挙8点の大量失点。打線もバントヒットの1安打だけでは勝てない。
 
「悔しいですね」

 試合後の山岡からは開口一番「悔しい」という言葉が飛び出した。「連敗を止められなかった」こと、「完投出来なかった」こと、「先制点を許してしまった」こと……全てが悔しかったのだろう。山岡がハッキリ「悔しい」と口にするのは珍しい。だが、最後には「始まったばかりなのでここから切り替えて投げていこうと思います」としっかりと前を向き、本来の山岡らしさを取り戻していた。

 来週からは同一球場で、同一チームとの6連戦が続いていくだけに、開幕戦のことを考えるのは開幕戦までということなのだろう。実際、ここからは例年より過密スケジュールになるため、1試合ずつ切り替えていかないと1年間乗り切るのは厳しい。来週の金曜日、千葉に現れる山岡はもっと強くなっているはずだ。

文⚫︎どら増田