打者も投手も主要3部門のタイトル獲得は、リーグで突出した存在の証明と言える。ならば、その通算獲得数は歴代最高の選手を論じる上でのバロメーターにもなるだろう。ここでは、セ・リーグで最も多く最優秀防御率、最多勝、最多奪三振に輝いた選手をベスト5形式で紹介する。※防=最優秀防御率、勝=最多勝、振=最多奪三振(連盟表彰タイトルでなかった時代もカウント)
1位 金田正一 16回(防3回、勝3回、振10回)
2位 江夏豊 9回(防1回、勝2回、振6回)
2位 斎藤雅樹 9回(防3回、勝5回、振1回)
4位 菅野智之 8回(防4回、勝2回、振2回)
5位 村山実 7回(防3回、勝2回、振2回)
5位 前田健太 7回(防3回、勝2回、振2回)
剛速球とカーブを武器に打者を牛耳った金田は、プロ2年目の1951年から14年連続で20勝以上を挙げ、最多勝を3回獲得。だが、キャリアの大半を過ごした国鉄(現ヤクルト)はリーグ最下位が指定席の弱小球団で、最多敗戦も最多勝と同じ3度経験している。それでも歴代最多の4490三振を奪って史上唯一の通算400勝に到達し、主要3部門獲得回数はパ・リーグも含めて全投手トップの16回。沢村賞獲得3回も最多タイで、圧倒的な投球と豪放磊落な性格から畏敬の念を込めて"天皇"と呼ばれた。
金田のキャリアが終盤に差し掛かった60年代後半に、阪神で頭角を現したのが江夏だ。高卒プロ入り直後から6年連続で奪三振のタイトルを独占し、68年にはシーズン歴代最多となる401奪三振を樹立。新記録はライバルだった王貞治(巨人)から奪ってみせた。71年のオールスター第1戦では史上唯一の9者連続奪三振を記録するなど、三振にまつわる偉業はそれこそ枚挙にいとまがない。キャリア後半は南海(現ソフトバンク)や広島で日本球界初の本格的クローザーとして道を切り拓いた。
1位 金田正一 16回(防3回、勝3回、振10回)
2位 江夏豊 9回(防1回、勝2回、振6回)
2位 斎藤雅樹 9回(防3回、勝5回、振1回)
4位 菅野智之 8回(防4回、勝2回、振2回)
5位 村山実 7回(防3回、勝2回、振2回)
5位 前田健太 7回(防3回、勝2回、振2回)
剛速球とカーブを武器に打者を牛耳った金田は、プロ2年目の1951年から14年連続で20勝以上を挙げ、最多勝を3回獲得。だが、キャリアの大半を過ごした国鉄(現ヤクルト)はリーグ最下位が指定席の弱小球団で、最多敗戦も最多勝と同じ3度経験している。それでも歴代最多の4490三振を奪って史上唯一の通算400勝に到達し、主要3部門獲得回数はパ・リーグも含めて全投手トップの16回。沢村賞獲得3回も最多タイで、圧倒的な投球と豪放磊落な性格から畏敬の念を込めて"天皇"と呼ばれた。
金田のキャリアが終盤に差し掛かった60年代後半に、阪神で頭角を現したのが江夏だ。高卒プロ入り直後から6年連続で奪三振のタイトルを独占し、68年にはシーズン歴代最多となる401奪三振を樹立。新記録はライバルだった王貞治(巨人)から奪ってみせた。71年のオールスター第1戦では史上唯一の9者連続奪三振を記録するなど、三振にまつわる偉業はそれこそ枚挙にいとまがない。キャリア後半は南海(現ソフトバンク)や広島で日本球界初の本格的クローザーとして道を切り拓いた。