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プロ野球

【セ・リーグ投手三冠ランキング】歴代最高の奪三振マシンがトップ2。レジェンドの中に割って入る現役投手たち

藤原彬

2020.07.30

 3位の斎藤は、江夏とは対照的にカーブとシンカーを交えて打者を打ち取る投球が身上。巨人でサイドスロー転向後に花開き、新元号を迎えた89年から2年連続で20勝を挙げるなど“平成の大エース”へ飛躍を遂げた。89年にはどちらもプロ野球新の11試合連続完投と7完封を飾ったように、安定感とタフネスで勝ち星を手繰り寄せ、沢村賞も金田らと並んで史上最多タイの3度受賞している。

 同じ巨人のエースの系譜を継ぐ菅野は、現役ながらすでに多くのタイトルを手中に収めている。最優秀防御率4回はセ・リーグ最多の回数で、通算2.35は2000投球回達成時に歴代10位入りも可能な水準(金田が2.34で10位)。近い将来のメジャー行きも噂されるが、それまでにいくつタイトルを上乗せするだろうか。
 
“ザトペック投法”からフォークを操った村山は、阪神一筋でセ・リーグ記録の通算防御率2.09をマーク。70年には2リーグ分裂以降で史上唯一のシーズン防御率0点台(0.98)を記録するなど、タイトル獲得時はいずれも1.20以内と群を抜く。前田は高卒1年目の途中から先発ローテーション定着し、日本での実働わずか8年で7つのタイトルを獲得と中身の濃い活躍だった。もしMLBに挑戦してなければ、今頃は江夏を抜いていた可能性も大いにある。

 惜しかったのは、39年にプロ野球シーズン記録の42勝を挙げたスタルヒン。19年のキャリアで最多勝6回、最優秀防御率1回、最多奪三振2回の計9度獲得しているが、これらの実績はすべて1リーグ時代のため、ランキングから外れた。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。

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