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MLB

シーガー兄弟が史上8組目の“敵味方”でのアベック本塁打!「兄貴の優しい目」がかわいすぎると話題に

SLUGGER編集部

2020.08.18

弟コリー(右)が本塁打を放った次の回で、兄カイル(左)も見事なアーチ。史上8組目の“珍記録”が達成された。(C)Getty Images

弟コリー(右)が本塁打を放った次の回で、兄カイル(左)も見事なアーチ。史上8組目の“珍記録”が達成された。(C)Getty Images

 現地時間17日に行われたメジャーリーグでは、珍しくも微笑ましい快挙が達成された。主演男優は2人、シアトル・マリナーズのカイル・シーガー三塁手(32歳)と、ロサンゼルス・ドジャースのコリー・シーガー遊撃手(26歳)だ。そう、この2人は『兄弟メジャーリーガー』なのである。そして彼らはドジャース本拠地で行われた一戦で初対戦が実現し、しかもともにホームランを放って見せたのだ。

 初回、兄カイルの先制タイムリーなどでマリナーズが2点をリードすると、すぐにドジャース打線が追いついて2回裏、1死一、二塁の場面で弟コリーに打席が回ってくる。カーブを完璧に捉えた打球は右中間スタンドへ突き刺さる3ランとなったのだ。「兄の優しさ」、なのだろう。二塁ベースを回ってきた“敵”を見つめる目は慈愛に満ちあふれており、その動画にはファンから「美しすぎる愛」「お兄ちゃん頑張れ!」などのコメントが届けられた。

 そしてカイルは、「兄より優れた弟など存在しない」と言わんばかりの活躍を見せていく。3回表、3番のカイル・ルイスが2ランを放った後のその初球を、センター奥深くまで運ぶ2者連続アーチを放ったのだ。これにて、2001年のクレスポ兄弟(セザー&フェリペ)以来8組目となる、『敵味方での“アベック”本塁打』が記録された。さらに4回、カイルは第3打席にもセンター前タイムリーを放ち、3安打2打点の打棒でチームを牽引している。
 
 兄カイルはマリナーズ一筋10年目を迎えるベテランとなり、球団史上5人目の200本塁打を達成。球宴とゴールドグラブに1回ずつ輝いている。対して弟のコリーは若くから台頭し、実質1年目の2016年に新人王&MVP投票3位とセンセーショナルを巻き起こすと、2年連続でシルバースラッガー&球宴選出を果たしている。18年にトミー・ジョン手術を受けたが、今季はその打棒が完全に蘇った姿を見せている。

 ちなみに、日本では『敵味方での“アベック”本塁打』の事例は非常に少なく、『江藤兄弟』による一例だけ。1973年4月18日、川崎球場で行われた大洋-中日の一戦で誕生した。6回裏、兄・江藤慎一(大洋)が勝ち越し本塁打を放って4対3とリードすると、9回表、弟の江藤省三(中日)が同点弾を放っている。

 江藤兄弟に関しては兄・慎一の実績が凄まじく、安打数は2057本/154本、本塁打数も367本/12本と大きな差。王貞治の三冠王を2度も阻止しており、1965~65年には2年連続で首位打者を獲得、ロッテ時代の71年にはプロ野球史上初の両リーグでの首位打者に輝いている。

 当たり前ではあるが、兄弟ともにプロ野球選手という事実だけでも、十分凄すぎる『記録』であるのは間違いない。

構成●SLUGGER編集部

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