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「サイ・ヤング賞の本命だ」月間MVPを受賞したダルビッシュを現地メディアはどう報じたか

SLUGGER編集部

2020.09.03

ダルビッシュが日本人4人目の月間MVPを受賞。サイ・ヤング賞争いでも先頭に立っている。(C)Getty Images

 MLB機構が現地時間2日、8月(7月を含む)の月間最優秀選手を発表し、ナ・リーグの投手部門でシカゴ・カブスのダルビッシュ有が初受賞を果たした。ダルビッシュは7~8月に7先発して6勝1敗、防御率1.47、8月に限れば無傷の5連勝で防御率1.09と圧巻の成績をマーク。日本人投手の受賞は、野茂英雄(2回)、伊良部秀輝(2回)、田中将大に次いで4人目、6度目の快挙となった。

 果たして、ダルビッシュの月間MVP受賞に関して、現地メディアは投手最高の栄誉と関連づけて報じている。『NBCスポーツ・シカゴ』は「カブスのユウ・ダルビッシュがナ・リーグ月間最優秀投手に選ばれ、サイ・ヤング賞レースの本命になっている」と題したニュースをリリース。8月の活躍の中でも、29日にサイ・ヤング賞のライバル、トレバー・バウアー(シンシナティ・レッズ)との投げ合いを制してメジャー最多6勝目を挙げた試合をキーポイントに挙げた。
 
 また同じく地元メディアの『オン・タップ・スポーツネット』も、「ユウ・ダルビッシュが間違いなくナ・リーグのサイ・ヤング賞レースの先頭にいる」と報道。こちらは制球力の改善に着目し、52奪三振/7四球、現在メジャー4位のK/BB6.50を「驚異的」と表現している。

 もっとも、ダルビッシュは昨季7月以降の14先発で124三振を奪いながら、わずか7四球、K/BB17.71(!)という圧巻の言葉では足りぬ完成度を披露。5先発連続で無四球&8奪三振以上のメジャー記録も樹立していた。

 昨季後半から素晴らしい活躍を続け、それを裏付ける内容面の優秀さも、現地メディアが一様に「サイ・ヤング賞有力」という見解に行き着いている理由である。ダルビッシュの次回登板は現地時間4日、地区ライバルのセントルイス・カーディナルス戦が予定されている。投げ合う相手は昨年WHIPリーグ1位を記録し、サイ・ヤング賞投票4位に入ったジャック・フラハティ。バウアーに続く難敵にも投げ勝つようであれば、いよいよアジア人初の快挙が現実味を帯びてくるだろう。

〈8月の月間最優秀選手〉
●ア・リーグ
[野手]ホゼ・アブレイユ(ホワイトソックス)
[投手]シェーン・ビーバー(インディアンス)
[新人]ルイス・ロバート(ホワイトソックス)
[救援]リアム・ヘンドリクス(アスレティックス)
●ナ・リーグ
[野手]フェルナンド・タティースJr.(パドレス)
[投手]ダルビッシュ有(カブス)
[新人]ジェイク・クローネンワース(パドレス)
[救援]ケンリー・ジャンセン(ドジャース)

構成●SLUGGER編集部

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