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ダルビッシュが5回パーフェクト投球でメジャー最多7勝目の権利! 最速156キロ、“最遅”114キロの緩急差が抜群

SLUGGER編集部

2020.09.05

前回対戦で8安打を浴びた相手を完璧に封じるダルビッシュ。メジャー単独最多7勝目を狙う。(C)Getty Images

 シカゴ・カブスのダルビッシュ有が現地時間4日、本拠地で行われたセントルイス・カーディナルス戦に先発すると、5回まで完全試合の圧巻のピッチングで今季7勝目の権利を手にしている。

 先日、日本人投手4人目の月間MVPを受賞したダルビッシュ。この時点で勝利(6)、防御率(1.47)の二冠で9月を迎えた右腕は、勢いそのままに9月の緒戦も見事な投球を披露。初回、先頭から2者連続三振を奪うと、8月17日の同カードで3安打を浴びた主砲ポール・ゴールドシュミットもシフト通りの遊ゴロに仕留めて三者凡退と、素晴らしい立ち上がりを見せる。

 打線もその裏に2点を援護。今年のダルビッシュにしっかりと白星が付いてくるのは、味方の得点後に失点を許さないところで、2回は5番のポール・デヨングにあわやという打球を打たれるも左飛に抑え、3回も2つの三振で無失点。5回はさすがすぎる三者連続奪三振を記録し、前回今季ワースト8安打を浴びたカーディナルス打線を、何と5回までパーフェクトに抑えて、メジャー単独最多となる7勝目の権利を手にしているのだ。
 
 この日も"本格派の変化球投手"たる姿を見せ、初回から7球連続で変化球。対戦打者の初球に、いわゆる速球の4シームを投じたのはここまでゼロ。カッターやシンカー、スライダー、カーブで打者の間を外している。

 奪った三振もスプリッター(チェンジアップ)、シンカー(2シーム)、スライダー、スライダー、シンカー(2シーム)、スライダー、スプリッター(チェンジアップ)、スライダーで、最速96.7マイル(155.6キロ)、"最遅"70.2マイル(112.9キロ)と緩急差43キロの変幻自在ぶりだ。

 5回を終えて71球と球数的にも十分、快挙は狙えそうであり、日本人初の完全試合に期待したい。

構成●SLUGGER編集部
 
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